2024年より開始した新NISA(新しいNISA)の影響もあり、将来に向けて資産運用をはじめる方が増えています。
新NISAは、これまでの一般NISAやつみたてNISAと比較してもメリットも増えたことから、これまで以上に興味を持たれる方が増えています。
日本証券業協会が2024年10月に公表した調査結果によると、証券会社10社における2024年1月〜9月の新NISA口座開設数は約303万件となっています。
これは、2023年1月〜9月のNISA口座開設数(約160万件)と比べると、約1.9倍に増加しています。
しかし、資産運用の経験や知識がない場合、新NISAでの運用についてイメージしにくいのではないでしょうか。
そこで今回は、現在50歳の方が新NISAを活用し、毎月5万円を積み立てた場合に、15年後の65歳(定年退職という人もいるでしょう)でどのくらいの資産が作れるのかについて、運用利回り別にシミュレーションをしてみます。
1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは何か?投資家のメリットとは?
そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。
1.1 新NISAとは何か
2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。
ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。
では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。
それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。
通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。
ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。