全国で急拡大しているコンビニジム「chocoZAP」を運営するRIZAP。2024年11月14日に2025年3月期第2四半期の決算説明会を開催しました。直近の業績や瀬戸健社長のコメントを参考に注力事業であるchocoZAPの最新動向を解説します。
1. 【RIZAP/25年3月期Q2決算】積極的な投資を行いながら赤字幅を縮小
同社の2025年3月期上期の売上高は851億1500万円(前期比8.9%増)、営業利益は25億2900万円の赤字(前期から34億9400万円の改善)、最終利益は42億8200万円の赤字(前期から33億1400万円の改善)で、まだ黒字転換はしていないものの事業の堅調ぶりがうかがえる結果となりました。
上期は店舗品質や顧客満足度向上のための積極的な投資を行いながらも、Q2四半期ベースの営業損益は4.4億円の黒字を達成しました。瀬戸社長は「3Q以降はさらに収益幅が拡大する見込み」と語り、通期の黒字転換に向け順調である考えを述べました。
今年7月に発表したSOMPOホールディングスとの資本業務提携による効果で、2024年9月末時点の純資産比率が33.1%となり、財務基盤が大きく強化されたことも特筆すべき点です。今後はリファイナンスなどの実施によって条件の改善や財務戦略の機動性・柔軟性の確保を図る方針です。
2. 【RIZAP/25年3月期Q2決算】chocoZAPは地方展開を加速
chocoZAPの最新状況としては、会員数が130.1万人(2024年11月15日時点)、店舗数が1755店舗(2024年11月14日)と順調に推移しており、売上拡大に貢献しています。出店戦略では地方店舗比率が伸び、2023年6月末時点の27.6%から2024年9月末時点は35.9%までアップしています。
瀬戸社長は「地方は都市部と比較すると会員数は少ないが、賃料などコストが少なく、利益を確保できている。また当初計画していた必要最低限の商圏人数を大幅に下回る人口密度でも店舗展開できることが分かってきた」とコメント。地方出店のさらなる加速に意欲をみせました。
退会率は4月に休会延長制度廃止の影響で一時的に上昇しましたが、以後は安定的に推移しています。ただ瀬戸社長は「改善余地は大きい」としており、あとで紹介する店舗品質や顧客満足度向上施策でテコ入れを図っていきたい考えです。