1.1 年金受給者はなぜ確定申告不要制度を使える?
65歳から受け取る老齢年金は雑所得であり、一定以上の金額を受け取る人は所得税や復興特別所得税が源泉徴収されます。そのため、税額を自分で申告して過不足なく納める必要があります。
しかし、現役時代に会社員や公務員などで確定申告を行ったことがない人もいるでしょう。
また、健康上の理由などから、確定申告の手続き自体が大きな負担になる可能性も考えられます。よって、確定申告不要制度が設けられ、受給者の手続き負担を減らしています。
ただし、年金をもらいながら働く人は確定申告が必要になる可能性が高まります。
年金受給者は年末調整による処理ができないうえ、働き方によっては給与所得があっという間に20万円を超える可能性があります。受け取っている給与が高い人は申告の用意をしておいたほうがよいでしょう。
また、なかには確定申告をしたほうがよい場合もあります。次章で見ていきましょう。