私たちの年金を管理・運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が11月に公表した運用実績によると、2001年度から2024年度第2四半期までの運用利回りは+4.26%となっています。

長期投資を前提とした資産形成なら利回り4%以上で運用することも可能であり、低金利の預貯金と運用益が期待できる投資とでは、将来的に大きな差が生まれる可能性があります。

しかし、投資経験がないと運用のイメージが掴みづらく、なかなか始められずにいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、40歳代から毎月「3万円」ずつ投資したら65歳での資産はいくらになるのか「投資期間20年×利回り4%」でシミュレーションを行います。

シミュレーション結果を参考に、ご自身の家計状況に合った積立額を考えてみましょう。

1. 【新NISA】積立投資を行うメリットとは

まずは、新NISAを活用して積立投資を行うメリットについて解説します。

1.1 運用益が非課税

通常、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、新NISAを利用すれば運用益が非課税になります。

運用益がそのまま手元に残るので、同じ投資金額なら新NISAを利用したほうが投資効率が良くなります。

1.2 リスクを抑えられる

積立投資は、毎月一定額ずつ、長期間積み立てていく手法です。

ドル・コスト平均法によって購入価格が平均化されるので、価格変動のリスクを抑える効果があります。

また、積み立てる資産を分散することでさらにリスクを抑えられるので、比較的安定した運用結果が期待できます。

ドル・コスト平均法1/3

ドル・コスト平均法

出所:金融庁「NISA早わかりガイドブック」

1.3 複利効果が期待できる

投資で得た運用益を再投資することで、その運用益にもさらに利益が乗る「複利効果」が期待できます。

積立期間が長ければ長いほど複利効果が大きくなるため、なるべく早く始めることが大切です。

2. 新NISAで積立投資を行う際の注意点

以下のような注意点も押さえておきましょう。

2.1 短期売買は避ける

保有商品の値動きが良くないなどの理由で、途中で売却したり、積み立てをやめたりするのは避けましょう。

タイミングによっては損失が発生するばかりか、積立投資のメリットを享受できません。

2.2 分散し過ぎない

積み立てる商品の種類を増やせばリスクを抑えられますが、その分リターンも小さくなります。

特に、投資信託は複数の資産や銘柄に分散投資する商品なので、過度な分散は必要ありません。

2.3 20年以上続けるのが理想

あくまでも過去のデータによるものですが、20年以上の長期投資を行う場合の収益率は2~8%に収れんしており、1度も元本を割ったことがありません。

安定した運用成果を得たいなら、20年以上の投資計画を立てるのが理想です。

長期投資の運用成果2/3

長期投資の運用成果

出所:金融庁「「貯める・増やす」 ~ 資産形成」

では、40歳代から20年間積み立てた場合のシミュレーション結果を見ていきましょう。

3. 40歳代からの積立投資をシミュレーション

40歳代から毎月「3万円」ずつ投資したら65歳での資産はいくらになるのか、投資期間20年、想定利回り4%でシミュレーションを行います。

※本シミュレーションは実際の運用結果を保証するものではありません。

3.1 月3万円・投資期間20年・想定利回り4%

月3万円・20年間・想定利回り4%3/3

月3万円・20年間・想定利回り4%

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

<資産額推移>

  • 5年:199万円
  • 10年:442万円
  • 15年:738万円
  • 20年:1100万円

40歳代から3万円ずつ積み立てる場合、利回り4%で運用できれば約1100万円を準備できる計算です。

仮に、金利0.1%の銀行預金で20年間積み立てた場合の積立額は約727万円(税引前)となるので、約370万円の差が生まれることになります。

4. 毎月の積立額は無理のない範囲で設定しよう

今回は、月3万円・想定利回り4%でシミュレーションを行いましたが、実際に積み立てられる金額は人によって異なります。

積立投資は長く続けることが重要なので、まずはご自身の家計状況を把握し、無理なく続けられる金額を設定しましょう。

また、元本保証の銀行預金などとは異なり、投資にはリスクがあります。自分がどのくらいのリスクを許容できるのかを明確にし、投資方針に合った商品を選びましょう。

参考資料

加藤 聖人