原材料価格や物流費の高騰が続き、食品や電気、ガスなど幅広い分野で値上げの動きが広がっています。
老後の生活に向けた、老後資金の備え方が気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、前半は60歳代の貯蓄事情、後半は元銀行員の筆者が賢い貯蓄術を紹介します。
1. 【60歳代】「貯蓄額3000万円以上」より「貯蓄ゼロ」の割合が多い
60歳代で、貯蓄ゼロ世帯と3000万円以上の貯蓄がある世帯の割合はどのくらいなのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、60歳代の単身世帯と二人以上世帯の場合での世帯割合を見てみましょう。
1.1 単身世帯は「貯蓄ゼロ」世帯の割合は33.3%
【60歳代】単身世帯の金融資産保有額別の割合
- 金融資産非保有(貯蓄ゼロ):33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100万円~200万円未満:4.7%
- 200万円~300万円未満:2.8%
- 300万円~400万円未満:4.3%
- 400万円~500万円未満:2.4%
- 500万円~700万円未満:3.5%
- 700万円~1000万円未満:2.8%
- 1000万円~1500万円未満:6.6%
- 1500万円~2000万円未満:4.5%
- 2000万円~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
単身世帯は、貯蓄額3000万円以上の世帯は15.1%で、貯蓄ゼロの世帯は33.3%です。
貯蓄ゼロの世帯のほうが約2倍いるとわかります。