2.1 2級地の住民税非課税の壁

2級地に該当する東京都あきる野市と埼玉県川越市を見てみましょう。両市では、前年の合計所得が、以下の計算式で求めた金額以下の場合に住民税が非課税になります。

31万5000円×(同一生計配偶者及び扶養親族の合計数+1)+10万円+1万9000円

計算すると91万9000円となり、公的年金等控除の110万円と合わせて201万9000円となります。

また、配偶者の年金受給額が151万5000円(41万5000円+110万円)以下であることも条件です。これらの条件を満たした場合、住民税が非課税になります。

2.2 3級地の住民税非課税の壁

続いて、3級地に該当する栃木県栃木市と千葉県館山市を見てみましょう。それぞれの市では、前年の合計所得が、以下の計算式で求めた金額以下の場合に住民税が非課税となります。

  • 栃木市:28万円×(同一生計配偶者と扶養親族の数+1)+17万円+10万円
  • 館山市:28万円×(本人+扶養親族の人数)+10万円+16万8千円

それぞれ計算し、公的年金等控除110万円を加算すると、栃木市では193万円、館山市では192万8000円となります。

また、配偶者の年金受給額が148万円(38万円+110万円)以下であることも条件です。

このように、2級地・3級地になるにつれ住民税非課税の壁が少額になっていくため、お住いのエリアの級地区分を確認し、壁となる金額を把握しておきましょう。

2.3 級地区分ごとの受給額上限のまとめ

級地区分ごとの年金受給額上限

級地区分ごとの年金受給額上限

筆者作成

【年金受給額の上限】

1級地

  • 世帯主:211万円
  • 配偶者:155万円

2級地

  • 世帯主:201万9000円
  • 配偶者:151万5000円

3級地

  • 世帯主:193万円
  • 配偶者:148万円