猛暑でもホントにやるの? 東京オリンピック

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今年の夏は記録的な猛暑ですね。いくつかの地域で最高気温40度以上が観測されました。ところで、東京オリンピック・パラリンピックの開催が2年後に控えていますが、実はいま、今年のような気象状況を想定して、懸念の声が上がっているのです。

国内外から多くの懸念の声

今年の酷暑を嫌というほど経験した上で、ネット上では

・歩いているだけで倒れそうな時期にやるのは冗談抜きで死者が出るレベル
・この暑さじゃ無理でしょ、時期ずらせないの?
・何人も熱中症で緊急搬送されているけど、本当にオリンピックやる気?

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など、さまざまな声が上がっています。

また、国内のみならず、海外メディアからも批判を受けています。英紙ガーディアンでは「強烈な熱波によって、選手や観客が危険な状態に直面するかもしれない」と警鐘を鳴らしたほか、米紙ウォールストリートジャーナルでは、1964年の東京五輪では10月に開催したことを指摘し、あわせて8月の平均気温が上昇していると報道しました。

どうして8月開催?

ちなみに、「1964年の東京五輪では10月に開催した」と書きましたが、そもそもどうして最近の夏季五輪は7月や8月に開催することになっているのでしょうか。

これにはテレビの放映権料が関係しているといわれています。この時期はスポーツ閑散期であり、世界的なスポーツイベントが少なくなっているため、アメリカやヨーロッパのテレビ局が視聴率を得ようとIOC(国際オリンピック委員会)に巨額の放映権料を払っています。

また一方で、秋になると米国で野球のメジャーリーグ(MLB)やアメリカンフットボールのナショナルフットボールリーグ(NFL)の優勝決定時期などと重なり、ヨーロッパではサッカーのチャンピオンズリーグなども始まり、視聴者の奪い合いとなってしまいますから、そこに巨額の放映権料を払ったイベントが重なるのは避けたいというのは実際のところでしょう。

この放映権料がオリンピック予算においても大きな収入源となっているため、開催時期を変更するのが難しくなっているという話があります。これに似た構造の話として、先の韓国・平昌オリンピックでも、フィギュアスケートが午前中、スキー競技が深夜など、特にアメリカやヨーロッパで人気のある競技は、開催時間が競技・観戦に不向きな時間帯になるなど、開催地の事情ではなく欧米のゴールデンタイムに合わせる形で設定されたりもしています。

具体的な暑さ対策は……?

いま検討されている暑さに対する施策は、熱を放出しにくい道路の舗装、大型商業施設やコース周辺施設の開放、待機列にテントや大型冷風機などの設置、ボランティアの活動時間の上限規制、打ち水、ミストシャワーなどが挙げられています。

またマラソンの開始時間を午前7時にするなどを発表していますが、今年の7月に午前7時段階で既に30度以上を記録したことを踏まえ、テストイベントで検証を予定しているようです。

まとめにかえて

もし今年並みの環境だとすると、選手のパフォーマンスはもちろん、選手生命に大きな影響が出る可能性もあるでしょう。また、オリンピックを観戦しようと、老若男女問わず、多くの観客が訪れるため、もしそこで暑さのために亡くなる人が出てしまうようなことがあれば、東京五輪は失敗という評価をされてしまうおそれもあります。

もちろん今年だけが特に異常な暑さである可能性もあるのですが、例年でも日本の夏が非常に蒸し暑い気候であることは間違いありません。東京五輪を成功させるためにも、残された時間で暑さ対策について十分に検討がなされ、適切な処置が行われると良いですね。

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参考記事

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。