3. 【繰下げ受給】年金受給開始を遅らせて年金額を増やす！
老齢年金の受給開始年齢は原則65歳からとなります。この受給開始年齢を66歳以降に遅らせて年金額を増額させる仕組みを「繰下げ受給」といいます。
増額率は1カ月遅らせるごとに0.7％です。繰下げ受給の上限は75歳で、増額率は最大84％となります。なお、増額率は生涯にわたり適用されます。
【早見表】繰下げ受給の増額率
繰下げ受給の増額率は次のとおり。
65歳で受給する場合の年金月額が15万円の場合、「70歳」または「75歳」まで受給を繰下げると、年金額は以下のとおり増額します。
- 70歳：21万3000円
- 75歳：27万6000円
受給開始を10年も遅らせると、本来の受給額より10万円以上も増えていますね。ただし、老齢年金からも税金や社会保険料が差し引かれることも考慮しておく必要があります。
繰下げ受給により年金額が増えると、税金や社会保険料の負担が増える可能性があります。結果、手取り額でみると、それほど”増額”を感じられないケースも。また、繰下げ期間中は年金以外の収入や取り崩し可能な貯蓄を確保する必要があるほか、加給年金が支給されないなどのデメリットもありますのでご留意ください。
