4. 年金支給日は「2ヶ月に1回」!老後は2ヶ月分の収入で計画的な資金管理を
老後の計画を立てる際に知っておくべき重要なポイントの一つが、年金は「偶数月に2ヶ月分まとめて支給される」ということです。
公的年金は多くの人にとって主要な生活費の支えとなりますが、2ヶ月に1度の支給のため、毎月の支出を計画的に管理することが求められます。
また、老後も税金や社会保険料の支払いが必要となるため、家計収支をシミュレーションする際には、これらの負担も考慮して生活設計を立てることが大切です。
しっかりとした準備と計画を行うことで、安定した老後生活を築く基盤が整えられるでしょう。
5. 理想の老後生活の実現に向けて
今回は現在のシニア世代の生活実態について、特に「70歳代・単身世帯」に焦点を当て解説してきました。
「70歳代・単身世帯」の貯蓄額の平均値は1529万円、中央値は500万円とかなり差があることがわかりました。
また、老後収入の重要な柱となる公的年金ですが、平均受給額を見ると年金だけで全ての生活費をカバーするのは簡単ではないでしょう。
ねんきん定期便などで、年金見込額を確認した上で、不安が残るのであれば、現役時代から老後資金の準備を始めるのが重要です。
老後資金の準備方法は大きく分けると2つです。
1つは毎月の貯金で貯めていく方法。現状の日本は低金利であるため、大きく増えることはないですが、減ることもないため、安定的に貯めていく方法です。ただし、金利が物価上昇率を下回る状況下では、実質的にお金の価値が下がってしまうというリスクも考慮しておく必要があります。
もう1つは資産運用で貯めていく方法。こちらは貯金と比べて効率的に老後資金を準備できる可能性があるものになります。
ただし、元本が減ってしまうリスクはあるため、リスクを理解した上で取り入れるかを判断するのが大切です。
最近では「新NISA」や「iDeCo」といった税制優遇制度を活用して資産運用を始める人が増えています。
自分のリスク許容度や老後までに貯めたい金額などを理解し、「貯金」と「資産運用」をバランスよく行いながら老後資金の準備を始めてみましょう。
参考資料
奥野 友貴