3.2 【シニア全体】厚生年金の平均受給額はいくら?
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
厚生年金の平均月額は、全体・男女で異なり、個人差が大きく生じていることがわかります。
また、グラフを確認すると、月額1万円未満から30万円以上までの幅があり、国民年金よりも、受給額のバラつきが顕著であることがみてとれます。
厚生年金は、現役時代の年金加入期間やその期間中の年収に基づいて年金額が決まるため、個人差が生じやすくなっているのだとうかがえます。
4. まとめにかえて
いま、年金制度についてさまざま議論が交わされています。現役世代の人たちが年金を受給する頃にはどんな世の中になっているのでしょうか。
物価が上がればお金の価値は変わります。昔は100円で買えていたものが200円に値上がりすると、見た目は全く同じ100円玉でもその価値は半分になったことになります。
日本銀行は「年間2%のインフレ」を目標に掲げており、物価が毎年2%ずつ上がっていく可能性があるということです。
仮に今から30年間、毎年2%ずつ物価が上昇すると、今の1000万円は30年後には552万円の価値となってしまう計算です。
30年後に自分の預金の価値が半分になると言われると、非常に恐ろしいですね。
この2%の物価上昇に負けないように自分の資産を成長させていく必要があるのです。
誰もが取り組める身近な例としては「資産運用」が挙げられます。もちろんノーリスクな金融商品はありませんが、2%を超える運用成果を目指せるものは多数存在します。
将来の自分のお金の価値を守る為にも、まずは情報収集から。一歩を踏み出してみると良いでしょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和4年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況 」」
- 総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)10月分(2024年11月22日公表)」
荻野 樹