2. 30歳代が考えておきたい4つのリスク
30歳代の方が備えるべきリスクは、家族構成やライフスタイルなどにより異なります。ご自身に必要な保障は何かを把握し、万が一のときに役立つ保障を付けましょう。
2.1 1.入院や手術などの医療費に備える
一般的に、年齢が高くなるほど入院や手術を受けるリスクが高くなるため、高額な医療費がかかった場合に備えて、若いうちに医療保険に加入しておくと安心です。
実際に、厚生労働省の「令和2年 患者調査の概況」によると、20歳代と比べて30歳代の方が入院数が多くなっており、40歳代・50歳代と高齢になるにつれ徐々に増加しています。
医療保険は、加入時に現在の健康状態やこれまでの病歴や持病などを告知する義務があり、審査の結果、健康状態などに問題があると認められると、保険料が割増になったり保障が制限されたりする可能性があります。
そのため、健康状態が良好な若いうちに医療保険に加入することがポイントです。
日本は、公的医療制度が充実しており、病院や薬局の窓口で支払う医療費は、自己負担が原則3割です(年齢や所得によっては1〜2割)。
さらに、高額療養費制度があるため、一定の金額以上の医療費がかかった場合、超えた部分が還付されます。
しかし、公的医療保険では個室を利用した際の差額ベッド代や、病院から提供される食事代など、保障対象外のものがあります。
また、先進医療の治療費といった全額自己負担しなければならない治療を受けた場合、高額な医療費がかかる可能性もあるのです。
こういった医療費に備えたい方は、医療保険に加入すると良いでしょう。
2.2 2.病気やけがで療養中の収入減少に備える
病気やけがで入院や手術をした後、自宅で療養に入るケースがあり、その間は収入が減少してしまいます。
会社員や公務員は、一定の要件を満たしている場合、社会保険から傷病手当金が支給されます。
しかし、支給額は給与の3分の2程度であるうえ、支払期間は通算1年6ヵ月が限度です。また、自営業や個人事業主などが加入する国民健康保険には、傷病手当金に該当する制度はありません。
会社員や公務員で長期間の収入減少に備えたい方や国民健康保険に加入している方は、就業不能保険に加入すると、収入減少に備えることが可能です。