2. 女子大に足を運んだ経緯など、詳しい話を聞いた
女子大に足を運んだ経緯を質問すると、「コノシメトンボ」という珍しい生き物の調査をしていたことを教えてくれました。
「私は以前から身の回り(東北一帯)の水生生物相を調べており、その1つとしてコノシメトンボというアカトンボ(宮城県レッドリストⅠ類:絶滅危惧カテゴリの最上位)の、県内における産地数の把握のための調査を行っていました」と話すhisameさん。
hisameさんによると、コノシメトンボは人工池のような場所に出没することが多いそう。「『絶滅危惧種』というと、一般には人の手が加わっていない原生的な自然の中にいるイメージですが、コノシメトンボは不思議なトンボで、森の中の池よりも都会のコンクリートの人工池のような、一見すると自然豊かとは思えない環境に出没します」とのこと。
さまざまな場所で調査をしていたhisameさんでしたが、ほとんどの地点で、コノシメトンボは確認されなかったと話します。
その上で、「ポストの女子大構内にある池は立ち入り禁止(平常時)のため調査が後回しになっており、ずっと気がかりでした。そんな中で、堂々と構内にお邪魔できる機会が学園祭だったので便乗して足を運んだ次第です」と経緯を説明してくれました。
3. 女子大の学園祭で、無事に目的を達成できた
気になる調査結果については、「女子大の構内の人工池にて、無事に目的のコノシメトンボを確認できました」と教えてくれました。
「ポストの画像は、池のフチにとまって縄張りを見張っているオス(拡大すると右下に小さく写ってます)を撮影している私です(同じく昆虫が好きで学園祭に同行した友人が撮影)」とのこと。写真をアップで見ると、池のフチには一頭のトンボの姿が確認できますね。
女子大での写真が投稿されると、ポストには多くの反響がありました。
「結果も出してるしすごい行動力」「これは方向性の正しいオタク」「とても楽しそう」「こういう人たちに日本の科学は支えられてる」「こういう人間が1番かっこいい」といったコメントが集まっています。