4. 富裕層に共通点する2つの特徴を金融機関経験者が解説

ここからは、元金融機関社員の筆者が考える「富裕層の共通点」をまとめておきます。

4.1 【特徴1】富裕層は資産運用に関しては「保守的」かつ「慎重」

富裕層は資産の管理や運用に慎重な方が多いのは事実です。冒頭、富裕層といえば何をイメージしますかと質問しましたが、高級住宅、高級車などをあげましたが、意外に「質素な生活をされている方が多い」というのが私自身印象に強く残っています。

そうした特徴もあってか、資産運用も保守的で、リスクを分散させるたり、投資後もさまざまな角度から検証し、自分の資産を常に監視していることが多いです。

安定的に資産運用をするには、資産の組み合わせ(ポートフォリオ)を適切に管理することが大切です。

一口に投資といっても、金融資産には、株式以外にも債券や不動産など、さまざまな資産があります。一度ご自身のポートフォリオを振り返って、リスク分散ができているかどうか確認してみてもよいのではないでしょうか。

4.2 【特徴2】富裕層は学習し続け、あらたな事業・収益機会を得る

富裕層は「学習し続ける」

アジアのビジネスマンの写真

kazuma seki/istockphoto.com

先述した調査では、日本の富裕層は事業オーナー(=起業家)であるケースが多いです。金融資産1~5億円の富裕層では、その約3分の1が事業オーナーであることが明らかになっています。

事業オーナーということであれば当然かもしれませんが、読書はもちろんのこと、自己啓発や学習に対する意欲が高く、最新の情報やスキルを常に収集している印象があります。私の経験から言えば、自身の知識を深めることに投資し続ける人が多いです。

いわゆる富裕層には、こういった学習意欲から始まった行動力が、人脈へとつながり、それが事業機会となったりして、結果として大きな利益に繋がっていることも少なくないでしょう。その利益が資産へとつながります。