2024年9月のCPI(消費者物価指数)総合指数は前年比2.5%の上昇。物価は依然として上がっています。

物価が上がっても給与が上がらない、上がっても物価高に追い付かないという状況の中、月々の生活費をやりくりするのに手一杯で、貯蓄にまで手が回らない世帯は少なくないでしょう。

今回は家計の世論調査から、各年代でどれくらいの貯蓄があるのかを紹介します。

貯蓄を少しでも増やすためのコツも紹介するので、参考にしてください。

1. 単身世帯の年代別の平均貯蓄額&中央値は?

金融広報中央委員会が公表している、家計の金融行動に関する世論調査から、各年代別の平均貯蓄額と中央値を見ていきましょう。(金融資産非保有世帯を含む)

【写真全2枚中1枚目】《20歳代~70歳代》単身世帯の平均貯蓄額&中央値。2枚目/《20歳代~70歳代》二人以上世帯の平均貯蓄額&中央値1/2

【20歳代~70歳代】単身世帯の平均貯蓄額&中央値

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」をもとに筆者作成

  • 20歳代:平均値121万円、中央値9万円
  • 30歳代:平均値594万円、中央値100万円
  • 40歳代:平均値559万円、中央値47万円
  • 50歳代:平均値1391万円、中央値80万円
  • 60歳代:平均値1468万円、中央値210万円
  • 70歳代:平均値1529万円、中央値500万円
  • 全年代:平均値941万円、中央値100万円

40歳代以下の平均値は500万円程度、50歳代以降は1000万円以上という結果になりました。

年代が上がるにつれて貯蓄額も上がるイメージがありますが、実はそうなっていないところもあり、40歳代と50歳代の中央値です。

さまざまな要因が推測されますが、この世代はちょうど就職氷河期世代であることも大きな要因ではないでしょうか。

就職氷河期世代は正社員としての就職が難しく、非正規社員にならざるを得なかった方も非常にたくさんいました。

非正規社員はボーナスがないなど、正社員より収入が少なく、貯蓄も難しいと考えられます。

2. 2人以上世帯の年代別の平均貯蓄額&中央値は?

次に、2人以上世帯の年代別の平均貯蓄額と中央値を見ていきます。

《20歳代~70歳代》二人以上世帯の平均貯蓄額&中央値2/2

《20歳代~70歳代》二人以上世帯の平均貯蓄額&中央値

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとに筆者作成

  • 20歳代:平均値249万円、中央値30万円
  • 30歳代:平均値601万円、中央値150万円
  • 40歳代:平均値889万円、中央値220万円
  • 50歳代:平均値1147万円、中央値300万円
  • 60歳代:平均値2026万円、中央値700万円
  • 70歳代:平均値1757万円、中央値700万円
  • 全年代:平均値1307万円、中央値330万円

全体的に、単身世帯と比べて2人以上の世帯のほうが貯蓄額は多くなっています。

しかし、中央値がかなり低く、平均値との乖離が大きい傾向は単身世帯と同様です。

貯蓄額の多い世帯が平均値を引き上げているため、平均値が高くなっている傾向です。

貯蓄が多い世帯と少ない世帯の二極化が進んでいることが分かります。

3. 貯蓄を少しでも増やすコツ

ここからは、貯蓄を毎月少しずつでも増やすためにできることを紹介していきます。

3.1 先取り貯蓄をする

お金を使ってから余った分を貯蓄しようとしても、結局使いすぎてしまい、余らないケースが多々あるでしょう。

これに対して先取り貯蓄とは、収入があればすぐに一定の金額を貯金に回すことで、確実に貯蓄につながる方法です。

貯蓄分を差し引いて残った金額で生活をする習慣を付けると、節約も身に付きます。

銀行の自動積立貯金などのサービスを活用し、強制的に貯蓄をするシステムを活用しましょう。

3.2 毎月の予算を決める

毎月の予算を決めると、お金の大幅な使いすぎを防止できます。

食費は外食も含めて月に5万円まで、洋服は2万円までなど、毎月の予算を決めてその範囲内で生活しましょう。

たとえば食品を買う際はスマホ決済アプリや電子マネーを使うことにして、毎月の予算分のみ残高をチャージすれば使い過ぎを防げます。

すべての予算を固定するのは難しいため、食費や交際費などコントロールしやすいもので実践してみてください。

3.3 家計簿アプリを使う

無駄な出費を見つけるには、家計簿を付けるのが王道ですが、面倒でなかなか続かない方も多いでしょう。

家計簿アプリなら計算も自動で行ってくれるため、家計簿を付けるのが楽になります。

また、銀行口座やクレジットカードを登録することで、お金の流れが見えやすくなります。

3.4 クレジットカードの利用明細をチェックする

クレジットカードの請求額がいつも高くなってしまうという方は、利用明細の内容をしっかり確認してください。

衝動買いやついで買いなど、本当は買わなくてもよかったものが含まれている可能性があります。

不要な買い物を見つけたら、どうすれば買わずに済むのかを考えてみましょう。

クレジットカードの明細のチェックは、万が一の不正利用を発見するためにもおすすめです。

4. まとめにかえて

本記事では、20歳代~70歳代の貯蓄額について確認してきました。

冒頭で触れたとおり、物価高が続き貯蓄が思うように進まない世帯は少なくないでしょう。

しかし、老後を含め、将来に向けてある程度の貯蓄は確保しておくと安心です。貯蓄を増やすコツをご紹介しましたが、これらの身近な方法を意外とできていないという方もいると考えられます。

今すぐ始められることですので、少しずつ取り組んでいきましょう。

参考資料

安藤 真一郎