株式会社帝国データバンクは、2024年11月11日に生鮮食品などの値上げを加味した食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を公表しました。

「カレーライス物価指数」とは、総務省「小売物価統計」から、カレーライスの具材となる野菜などの材料や、電気・ガス代など水道光熱費の全国平均価格をもとに、それぞれの分量や各調理工程の分あたりエネルギー使用量を配分し、算出しているものです。

これによると10月のカレーライス物価は1食380円を到達する予想で、6カ月連続で最高値を更新しました。

このような物価の上昇は、家計にさまざまな影響を与えているのは言うまでもありません。今後もさらに物価が上がるのではないかという不安の声も多く聞かれます。加えて、少子高齢化の進行によって年金制度が維持できるのか、年金受給額が減ってしまうのではないかといった将来への不安も広がっています。  

特に老後資金に対する不安を抱く方は多いのではないでしょうか。そこで本記事では、現在の年金制度と年金の平均受給額を見ていきます。

1. 【仕組みをおさらい】日本の公的年金は「厚生年金と国民年金」の2階建て構造

まず、公的年金制度の仕組みを理解してから、受給額を確認していきましょう。

【写真2枚】公的年金制度の仕組み、《2枚目》厚生年金「月額30万円以上」を受給する高額受給者の割合をチェック

公的年金制度の仕組み

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとにLIMO編集部作成

日本の公的年金は、「国民年金」と「厚生年金」という2階建て構造で成り立っています。

つまり、「国民年金のみ」加入する人と、「国民年金に加えて厚生年金にも加入している」人に分かれ、受給額にも違いが出ます。