2. 円安は生活にどのような影響を及ぼすのか
今回は、円安が与える影響を3つ紹介します。
2.1 海外旅行に行きづらくなる
円安になると、日本人は海外旅行に行きづらくなります。
円安禍では、海外旅行先での食事や宿泊代が割高となります。これは、円安により円の価値が低下することが要因です。
例えば、アメリカのホテルの宿泊代が100ドルだったとします。1ドル=100円の場合、1万円(100ドル×100円)で宿泊が可能です。
一方で、1ドル=160円の場合には、同じホテルに泊まるにも1万6000円の支払が必要となります。(100ドル×160円)
ドルでは同じ宿泊代でも、円換算では6000円も料金が上がってしまいます。ホテル以外に食事代や観光料金なども同様に上がるため、円安禍では海外旅行に気軽に行けなくなる人が増えます。
2.2 輸入品の価格が上がる
円安になると、輸入品の価格が上がります。
例えば、1万ドル分の商品を海外から輸入する場合、1ドル=100円の場合は100万円(1万ドル×100円)で商品を仕入れることができます。
一方で、1ドル=160円になると同じ商品を仕入れるのに160万円(1万ドル×160円)が必要です。
そのため、輸入品の価格が上がり、私たちの生活費は高騰することになります。
2.3 外貨建ての資産価格が上がる
ここまでは円安による悪い影響を紹介しましたが、良い影響もあります。
それは、外貨建て資産の価格が上がることです。外国通貨預金や外国株式、外国債券、外貨建て保険などは円安になると円換算での価格が上がります。
例えば、1万ドル分の米国株を保有している場合、1ドル=100円が1ドル=160円になるだけで、円換算で60万円(1万ドル×60円)も資産が増えます。
そのため、これらの外貨建て資産を保有している人は、円安の恩恵を受けることが可能です。