3. 天引きされる金額の目安
総務省の資料より、年金から天引きされる金額の目安を把握できます。
【65歳以上の単身無職世帯】家計収入
- 可処分所得(手取り収入):11万4663円
- 非消費支出:1万2243円
【65歳以上の夫婦のみ無職世帯】
- 可処分所得(手取り収入):21万3042円
- 非消費支出:3万1538円
なお、収入のすべてが社会保障給付(=年金)とは限らないため、勤労収入や資産収入からの天引き額を含んでいる点に留意する必要があります。
また、あくまでも平均結果なので、すべての世帯に当てはまるわけではありません。
全体の収支を見ると、毎月の生活費は3万~4万円程度不足していることがわかります。
不足分は貯蓄から取り崩していると考えられますが、貯蓄額が十分ではない場合、生活のダウンサイジングを余儀なくされるでしょう。
豊かな老後生活を送るためにも、早い段階から老後をイメージした家計管理を行うことの重要性を読み取れるデータといえます。
計画的な貯蓄に加えて、余計な支出の削減を通じて、老後生活の経済的安定性を高めましょう。
4. まとめにかえて
公的年金は老後を支える収入源となる以上、振込額は必ず確認すべきです。
10月振込分から金額が変わる可能性があるため、年金振込通知書が届いたら中身を確認しましょう。
総務省の資料を参考にすると、65歳以上の世帯では毎月3万~4万円程度の赤字が発生しているようです。
年金の受給額を確認しつつ、綿密に貯蓄と取り崩しの計画を立て、経済的な不安を軽減しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 日本年金機構「年金振込通知書(2:年金振込額に変更があった場合)」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
柴田 充輝