近年、「老後2000万円問題」が話題になって以降、老後資金に対する不安や危機感を抱えている方も増えているかもしれません。老後の収入源といえば、やはり大きな柱は公的年金です。ところで、年金が2か月ごと、年6回に分けて支払われる仕組みになっているのはご存知でしょうか。
少子高齢化の影響で、年金制度の持続が懸念されており、将来受け取れる年金額がどうなるのか心配する方も多いでしょう。特に若い世代にとって、老後の年金額は未知数であり、しっかりとした備えが必要とされる時代に突入しています。
そこで今回は、現シニア世代の年金事情を取り上げ、現在の年金額や生活状況を確認しつつ、老後資金をどう考えていくべきかを一緒に考えていきたいと思います。
1. 次の年金支給日は【12月13日】年金支給日カレンダー
公的年金の支給は2カ月に1回、偶数月の15日です。15日が土日祝日の場合は直前の平日に前倒しされます。2024年度分の支給日は以下の通りです。
- 2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分
- 2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分
- 2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分
- 2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分
- 2025年2月14日(金):2024年12月分・2025年1月分
- 2025年4月15日(火):2025年2月分・2025年3月分
次の年金支給日は12月13日です。老後の年金収入は現役時代よりも少ない金額となるのが一般的。さらに2カ月に一度の支給となれば、家計管理のテンポがだいぶ変わってきそうですね。
次では、今のシニア世代がどの程度の公的年金を受け取っているか、厚生労働省の資料をもとに見ていきます。
2. 【老齢年金一覧表】厚生年金・国民年金「受給額ごとの人数」を1万円刻みで見る(男女別)
ここからは、今のシニア世代がどの程度の年金を受け取れているかを見ていきます。
厚生労働省年金局が公表する「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から老齢年金(厚生年金・国民年金)の受給額分布や平均年金月額を見ていきます。
2.1 【老齢年金一覧表】厚生年金「受給額ごとの人数」を1万円刻みで見る
まずは、会社員や公務員が加入する厚生年金について、受給額ごとの人数を一覧で見てみましょう。
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
※国民年金部分を含む
次章では国民年金の一覧表を見てみましょう。
2.2 【老齢年金一覧表】国民年金「受給額ごとの人数」を1万円刻みで見る
国民年金の一覧表は以下のとおりです。
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
男女全体の平均月額は、国民年金が5万円台、厚生年金は月14万円台。男女別に見ると、国民年金は男女ともに5万円台、厚生年金は男性16万円台、女性10万円台となっています。
ただしこれはあくまでも全体の「平均月額」。上記のように、実際に受け取る年金額は一人ひとり異なります。年金加入状況は、現役時代の働き方や過ごし方、収入などにより人それぞれ。それが年金額にも反映されるのです。
とりわけ厚生年金は、収入に応じた年金保険料を支払い、それが加入月数とともに老後の受給額に直結するしくみです。それが、上記のような男女差の背景にあることは確かでしょう。
働き方や男女の役割が多様化するこんにち。いまの現役世代が年金を受け取るころには、厚生年金の男女差は縮まっていることも考えられますね。
平均額だけを鵜呑みにせず「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で自分の年金見込み額を把握しておくことが大切です。
3. 2024年度の年金額例をチェック
公的年金は、物価や現役世代の賃金を考慮して毎年度見直しが行われます。2024年度(令和6年度)の年金支給額は前年度より2.7%引き上げられており、2024年6月支給分(4月・5月分の年金)から適用されています。
厚生労働省が公表している、2024年度の年金額例を見ていきましょう。
国民年金(※1)
老齢基礎年金の満額(1人分):6万8000円
※1)1956年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 6万7808 円(対前年度比+1758 円)です。
厚生年金(※2)
夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額:23万483円
※2)平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
2024年度の公的年金は、2年連続で前年度より引き上げられています。とはいえ昨今の物価上昇には追い付いておらず、実質的には目減りとなっているのが現状です。
4. 早い段階からの備えが大切
今回の記事では、現在のシニア世代の年金事情を詳しく見てきました。
厚生労働省によれば、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額は23万483円です。しかし、この金額だけでは安心した老後を過ごすには十分とはいえないでしょう。物価上昇や税金、社会保険料の増加により、将来の年金の手取り額がさらに減る可能性もあります。
また、今後の老後生活のためには、早い段階からの備えが大切です。まずは、自分の年金受給見込額を把握し、老後の生活費と比較していくら不足するのかを確認しておくと良いでしょう。これは、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」から確認ができます。
不足分が確認できたら、貯蓄や資産運用など、今からできる対策を始めてみましょう。資産運用にはリスクも伴いますが、将来に向けて計画的に準備していくことで、より安心して老後を迎えられるかもしれません。




