2.3 年金額

厚生労働省が2023年12月に発表した「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、65歳以上の厚生年金と国民年金の受給平均額は、以下の通りでした。

65歳以上の厚生年金と国民年金の受給平均額

65歳以上の厚生年金と国民年金の受給平均額

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」

厚生年金はおよそ14万円から16万円で、国民年金は5万5000円から5万8000円台です。

生活費の状況を考えると、年金だけでは生活できない状況であることがうかがえます。

少ない年金をカバーするために、働いている高齢者もいるといえるでしょう。

さらに、年金制度の新たな改正で、今後も働く高齢者が増える可能性があります。

どのような制度改正なのか、確認しましょう。

3. 働きながら年金をもらう人がより増える可能性

政府は、急速に進む高齢化に必要な環境を整備するために、在職老齢年金の見直しを検討しています。在職老齢年金は、65歳以上で一定の収入を得ると、公的年金の受給額が減る制度です。

在職老齢年金は、老齢年金と月給や賞与の合計額が50万円を超えた場合に適用されます。