現役時代の収入に比べると、年金世帯の収入は低くなるのが一般的です。

現在の物価高騰の影響を受け、日々の生活のやりくりが厳しいという高齢者も多いのではないでしょうか。

そんな中、物価高や消費税増税にともない、低収入の高齢者を支えるために創設された「年金生活者支援給付金」をご存知でしょうか。

本記事では、年に約6万円になることもある「年金生活者支援給付金」について紹介していきます。

年金生活者支援給付金の具体的な給付額や申請方法についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。

記事の後半では、年金が少ない人の老後対策について、FPの立場からアドバイスもまとめました。ぜひ最後までご覧ください。

1. 「年金生活者支援給付金」とは?3つの種類をチェック

年金生活者支援給付金とは、年金収入が一定のラインに満たない「低所得の年金世帯」に対して、年金に上乗せして支給される給付金です。

この制度は、2019年10月の消費税引き上げを機に開始された、比較的新しいものです。

今年は「2024年度に新たに住民税非課税世帯に該当した人」を対象に10万円給付が行われました(※すでに終了)が、これは一時的な施策です。

一方、年金生活者支援給付金は恒久的な制度で、要件を満たし続けていれば、生涯にわたって受け取ることができます。

この給付金には3つの種類があり、それぞれ異なる要件があります。

  • 老齢年金生活者支援給付金

老齢年金(国民年金)を受給している人が対象です。

  • 障害年金生活者支援給付金

障害年金を受給している人が対象です。

  • 遺族年金生活者支援給付金

遺族年金を受給している人が対象です。

これらの給付金は、対象となる年金を受給していることが前提で、それぞれの要件を満たすことで受け取ることができます。

年金生活者支援給付金は、低所得の年金世帯を支援するための重要な制度です。この給付金のおかげで、生活が安定しやすくなります。

では次章にて、年金生活者支援給付金の要件について、より詳しく確認していきましょう。