物価の上昇によって家計の負担が増える中、公的年金等の収入が少ない世帯では、日々の生活が困窮している可能性があります。
「年金生活者支援給付金制度」は、そういった方を対象に給付金を支給する制度です。
今回は、年金生活者支援給付金制度の支給要件や70歳代の平均支給額に加え、公的年金の平均支給額や貯蓄状況を見ていきましょう。
1. 年金生活者支援給付金制度の概要
年金生活者支援給付金制度は、公的年金やその他の所得が一定基準額以下の方を対象に、年金に上乗せして支給する制度です。
対象となるのは「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」を受給している方で、支給要件は次の通りです。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下(※2)
※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。