「新NISAで積立をしているけれど、生活費を切り詰めてまで投資に回すのは、正直きついかもしれない」——そう感じたことのある人は少なくないのではないでしょうか。
SNSを中心に、生活を切り詰めてまでNISAの枠を埋めようとする状態を指す「NISA貧乏」という言葉が話題になっています。2026年3月には衆議院財務金融委員会でもこの言葉が取り上げられ、片山さつき財務相が「ショックを受けた」とコメントしたことでも注目を集めました。
「若いうちは投資よりも経験を優先すべき」という意見もあれば、「早く始めた者勝ち」という意見もあり、お金の使い方に関する価値観は人によってさまざまです。
本記事では、「NISA貧乏」をめぐる議論を整理しつつ、20代・30代がお金の使い方を考えるうえでのヒントを探っていきます。
1. この記事の3つのポイント
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NISA貧乏とは生活を削って投資優先する状態 -
経験重視派とバランス重視派、双方に理由あり -
少額でも長期積立なら将来大きな差になる
2. 「NISA貧乏」とは?国会でも話題になった言葉
「NISA貧乏」とは、日々の生活費や自分への投資(自己投資)に回すお金を削ってまで、新NISAの投資枠を埋めることを優先してしまう状態を指す言葉です。もともとはSNS上で使われ始めた表現ですが、2026年3月の衆議院財務金融委員会で取り上げられたことで、より広く知られるようになりました。
SNS上では、「若いうちは恋愛や遊びに全振りしておくべき」といった意見や、逆に「積立を頑張りすぎて浪費癖がついてしまった」という失敗談も投稿されており、投資と消費のバランスをどう取るかが改めて注目されています。
3. 「若いうちは経験に投資すべき」という意見の背景
経験を重視する立場からは、20代・30代という時期は健康や体力、時間的な自由度が高く、旅行や趣味、交友関係など、後になってからは得にくい経験を積みやすい年代だという主張がなされています。
こうした経験は、その後の人生における人脈や価値観、仕事上の判断力などにつながることもあり、「お金には換算しにくいリターン」を将来にわたってもたらす可能性があるという考え方です。
実際に、若いうちの旅行や留学、挑戦の経験が、その後のキャリアや人間関係に影響を与えたと感じている人も少なくないでしょう。
4. 一方で、「時間」も20代・30代ならではの資産になる
経験を重視する意見にも一定の理由がある一方、投資の世界では「時間」そのものが若い世代の大きな強みになるとされています。積立投資は、運用期間が長いほど複利の効果を受けられる時間が増えるためです。
どの程度の差が生まれるのか、毎月の積立額と積立期間ごとの将来の資産額をまとめた早見表で確認してみましょう。
つみたてシミュレーション早見表 毎月の積立額×積立期間で見る将来の資産額(想定利回り年率5%・積立期間1〜20年・毎月の積立額1万円〜10万円)1/1
出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成
※単位は万円(積立元本+運用益の合計、1万円未満四捨五入)。想定利回り年率5%の複利で試算。
例えば毎月1万円の積立でも、20年続けた場合の資産額はおよそ406万円となり、積立元本(240万円)より166万円多くなる計算です。
毎月3万円であれば、20年後にはおよそ1217万円(元本720万円)になる計算です。
もちろんこれはあくまで一定の利回りを想定した試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません。
それでも、同じ積立額なら期間が長いほど資産の伸びが大きくなる傾向は、若いうちに始めることの一つの強みといえるでしょう。
