年金からは、税金や社会保険料が天引きされています。

納める社会保険料が決定するのが7~8月頃になる関係で、10月振込分の年金から金額が変わることがある点に留意しましょう。

年金受給者の方にとって、振込額が変わると生活に影響が出る可能性があります。

最終的に使えるお金は手取り額となる以上、税金や社会保険料の仕組みを理解することは大切です。

今回は、10月振込分から年金の手取りが変わる人の特徴や、具体的に年金から引かれる項目について解説します。

1. 年金から天引きされるもの

年金は所得税法上「雑所得」に分類され、税金や社会保険料の算定対象となります(障害年金と遺族年金は非課税)。

年金から天引きされる費用の項目は、具体的に以下のとおりです。

  • 個人住民税
  • 所得税・復興特別所得税
  • 介護保険料
  • 健康保険料(国民健康保険料または後期高齢者医療保険料)

いずれも前年の所得に基づいて税額や保険料額が決定しますが、多くの市区町村では7月~8月頃に確定します。

8月振込分までは、天引きされる税額や保険料額は前々年の所得をベースに計算しています。

つまり、8月振込分までは仮決定している状態で天引きしているのです。

そのため、正式な税額や保険料額が決定すると、年度の途中で天引きされる金額が変わる可能性があります。