10月1日、多くの企業で2025年4月入社の内定式がありました。2026年入社の就活生(26卒)にとっても、他人事ではないように感じたことでしょう。

そして、いよいよ始まるのが秋期・冬期インターンシップ。選考が始まっている中、夏期インターンシップに続けて参加することにモチベーションがわかない気持ちもよくわかります。

実際、私も夏休みのインターンシップに複数社応募したため、秋期・冬期インターンシップの案内が来るたびに「またエントリーシートを書いて、WEBテストを受けないといけないのか」と思う日々です。

しかし、インターンシップに参加した身からすると、業務の面白さや社員の方々の雰囲気を知ることができる、またとないチャンスだとも感じました。

では、26卒の就活生はインターンシップをどのように捉え、来たる本選考に臨もうとしているのでしょうか。調査を見ていくとともに、インターンシップについて制度をおさらいしましょう。

1. インターンシップ複数参加は常識?

インターンシップの状況を知るため、株式会社i-plugが実施した、26卒の学生400人を対象にしたインターンシップに関する調査を見ていきましょう。

1.1 調査概要

  • 調査期間:2024年9月6日(金)〜2024年9月9日(月)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:OfferBoxに登録している2026年卒業予定の学生
  • 有効回答数:400件

1.2 夏期インターンシップ参加済みは約7割

26卒学生の72%が「すでに参加した」と回答。

また、15.5%が「9月末までに参加予定」と回答していることから、夏休み中にインターンシップに参加した人は87.5%になるとわかります。

1.3 複数社参加は9割超え!

夏期インターンシップ参加者のうち、2社以上参加すると回答した人は合計で89.1%。最多は2社以上5社未満で57.4%となりました。

11社以上参加している人が計10.3%もいることには驚きですよね。複数日のインターンシップだけではなく「1day」などのイベントも活用して、限られた夏休みを上手く使っていたことがわかります。

2. 今後の就活予定について、どのように考えている?

2.1 約8割がインターンシップ参加企業の志望度向上

インターンシップに応募している時点で、その企業に対する志望度が高いと思われますが、その中でも79.9%の人が「インターンシップをきっかけに志望度が上がった」と回答しています。

業務体験や社員との交流を通じて、その企業の魅力が見えてきた結果だと考えられます。

2.2 本選考に進む理由は「雰囲気の良さ」

インターンシップ参加後に本線高に進もうと思った企業があるかについてのアンケート結果4/9

インターンシップ参加後に本線高に進もうと思った企業があるかについてのアンケート結果

夏期インターンシップに参加した学生のうち92.7%が「本選考に進もうと思った企業があった」と回答しています。
その理由として、「職場の雰囲気の良さ」が最多の69.7%、次いで「事業内容」が53.9%、「入社後の働き方をイメージできた」が52.8%となっています。

事業内容以上に雰囲気や働き方など、自分が実際に働いてみたいと思えるかどうかを重要視していることがわかります。

また、「もともと就職先として希望していた」が19.9%となっているため、インターンシップはキャリアの視野を広げることにもつながっていそうです。

2.3 約6割の就活生が秋期・冬期インターンシップへの参加予定!

秋期・冬期インターンシップへの参加予定について、60.3%が「参加予定がある」と回答。学業と両立しながら就活を進めていくことが一般的になっているのがわかります。

3. インターンシップの分類について

ここで、「インターンシップ」とは何なのか、文部科学省・厚生労働省・経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(通称:三省合意)をもとに確認していきましょう。

3.1 「1day」のイベントは「オープン・カンパニー」

三省合意における産学協働の取り組みのうちオープンカンパニーの特徴7/9

三省合意における産学協働の取り組みのうちオープンカンパニーの特徴

出所:文部科学省、厚生労働省、経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」

単日など短期のイベントは正式には「オープン・カンパニー」と呼ばれます。企業によっては「1dayインターンシップ」といった呼び方がなされていることにも注意が必要です。

3.2 「インターンシップ」として認められるのは5日間以上

三省合意における産学協働の取り組みのうちキャリア教育の特徴8/9

三省合意における産学協働の取り組みのうちキャリア教育の特徴

出所:文部科学省、厚生労働省、経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」

5日間以上のインターンシップは「汎用的能力活用型インターンシップ」と呼ばれます。

5日間のうち半分以上は就業体験を行わなければならないことも特徴です。

企業によっては夏休みに3日間、秋に2日など期間を分けて5日間の日程を組んでいます。
就業体験・フィードバックが必須なことや、職場での実施が必要なこと、学生のスケジュールなどを考えてこのような日程にしていると考えられます。

また、この「汎用的能力活用型インターンシップ」に限って、「採用活動開始以降に限り、インターンシップを通じて取得した学生情報を活用する」ことが認められています。

3.3 参加期間が長いことにはメリットも

「インターンシップ」が5日間以上のイベントだと知り、少し大変そうだなと思った方も多いのではないでしょうか。

しかし「学生・企業の接続において長期インターンシップが与える効果についての検討会」の「学生に対するアンケート調査結果」によると、期間によって「キャリアの明確化」に違いが出ていることがわかります。

「キャリアの明確化」について「あてはまる」「やや当てはまる」と回答した人が5日以上のインターンシップに参加した人では64.6%となっています。

一方、1日のみのイベントでは49%のため、差があることがわかりますね。
この理由としては、5日間を通して業務の理解が深まるほか、現場社員からのフィードバックが「働くこと」を考えるきっかけになったり、社員座談会などで社風について理解できたりすることが挙げられます。

1日のイベントも良いのですが、どうしてもその企業の良いところばかりに注目しやすくなってしまいます。5日間参加することで「この会社で働くイメージがついた」「この会社は自分には合ってないかも」と確認していくことができるのです。

4. まとめにかえて

インターンシップに参加しようと思うきっかけとしては、早期選考や優遇などがほしいということが多いと思います。もちろん、それも大事なことではありますが、要素の一つにすぎません。インターンシップは社風を理解できたり、社員と触れ合う機会も多かったりと入社前に相性を確認できる貴重な機会でもあります。

そして、インターンシップに全力で取り組んでその企業のことを理解し、面接で伝えられるように準備するからこそ「選考優遇」の価値が出てくるのだと考えます。

夏期インターンシップに参加した方は、参加企業について振り返ってみてください。

そして秋冬インターンシップは、企業理解にうってつけの、最後の貴重な機会です。気になる秋冬インターンシップがあれば、ぜひ申し込んでみてはいかがでしょうか。

参考資料