3. インターンシップの分類について
ここで、「インターンシップ」とは何なのか、文部科学省・厚生労働省・経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(通称:三省合意)をもとに確認していきましょう。
3.1 「1day」のイベントは「オープン・カンパニー」
単日など短期のイベントは正式には「オープン・カンパニー」と呼ばれます。企業によっては「1dayインターンシップ」といった呼び方がなされていることにも注意が必要です。
3.2 「インターンシップ」として認められるのは5日間以上
5日間以上のインターンシップは「汎用的能力活用型インターンシップ」と呼ばれます。
5日間のうち半分以上は就業体験を行わなければならないことも特徴です。
企業によっては夏休みに3日間、秋に2日など期間を分けて5日間の日程を組んでいます。
就業体験・フィードバックが必須なことや、職場での実施が必要なこと、学生のスケジュールなどを考えてこのような日程にしていると考えられます。
また、この「汎用的能力活用型インターンシップ」に限って、「採用活動開始以降に限り、インターンシップを通じて取得した学生情報を活用する」ことが認められています。
3.3 参加期間が長いことにはメリットも
「インターンシップ」が5日間以上のイベントだと知り、少し大変そうだなと思った方も多いのではないでしょうか。
しかし「学生・企業の接続において長期インターンシップが与える効果についての検討会」の「学生に対するアンケート調査結果」によると、期間によって「キャリアの明確化」に違いが出ていることがわかります。
「キャリアの明確化」について「あてはまる」「やや当てはまる」と回答した人が5日以上のインターンシップに参加した人では64.6%となっています。
一方、1日のみのイベントでは49%のため、差があることがわかりますね。
この理由としては、5日間を通して業務の理解が深まるほか、現場社員からのフィードバックが「働くこと」を考えるきっかけになったり、社員座談会などで社風について理解できたりすることが挙げられます。
1日のイベントも良いのですが、どうしてもその企業の良いところばかりに注目しやすくなってしまいます。5日間参加することで「この会社で働くイメージがついた」「この会社は自分には合ってないかも」と確認していくことができるのです。
4. まとめにかえて
インターンシップに参加しようと思うきっかけとしては、早期選考や優遇などがほしいということが多いと思います。もちろん、それも大事なことではありますが、要素の一つにすぎません。インターンシップは社風を理解できたり、社員と触れ合う機会も多かったりと入社前に相性を確認できる貴重な機会でもあります。
そして、インターンシップに全力で取り組んでその企業のことを理解し、面接で伝えられるように準備するからこそ「選考優遇」の価値が出てくるのだと考えます。
夏期インターンシップに参加した方は、参加企業について振り返ってみてください。
そして秋冬インターンシップは、企業理解にうってつけの、最後の貴重な機会です。気になる秋冬インターンシップがあれば、ぜひ申し込んでみてはいかがでしょうか。
参考資料
- PRTIMES「9割以上の就活生が、夏期インターンシップに参加した企業の「本選考に進もうと思った」と回答。〜26卒学生を対象としたインターンシップに関する調査結果を発表〜」
- 文部科学省、厚生労働省、経済産業省による「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」
- 経済産業省「学生・企業の接続において長期インター ンシップが与える効果についての検討会 学生に対する アンケート調査結果」
LIMO・U23編集部