4.3 国民年金(老齢基礎年金)の平均月額

国民年金の平均額(全年齢)

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

4.4 国民年金の月額ごとの受給者権数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

※旧法老齢年金の受給権者と新法老齢基礎年金の受給権者(受給資格期間を原則として25年以上有する者)の合計。老齢基礎年金受給権者には、被用者年金が上乗せされている人が含まれています。

国民年金の平均月額は5万6316円ですが、割合としては月額6万円台を受給する人が最多です。

しかし、月額2万円、3万円という人も。

5. FPからの提案「自分年金」の作り方

今回は、シニア世代の年金生活の実態を確認してきましたが、公的年金のみで生活を送るのは厳しいと感じられた方が多いのではないでしょうか。

また、趣味を楽しんだり、ゆとりのある老後生活を送るために、より多くの老後資金の確保が必要です。

ただし、今から老後資金確保に向けた対策を始めたいとは思っても、何から手を付ければいいかわからないといった相談も良く耳にします。

そこで本章では、公的年金のみに頼らない「自分年金」作りの方法・手順について簡単に解説します。

5.1 目標額を定める

まず、一番最初に大切なことは「いくら自分で貯める必要があるのか」を把握することです。これは目標が定まらないと、継続して取り組むことが難しくなるためです。

ねんきん定期便などを確認して、将来の受け取る年金額と自分の理想と乖離している金額を知ることが、準備の第一歩になります。

5.2 手段を考える

その次に、「どういった手段で自分年金を積み上げるか」を考える段階に移ります。

貯金は低金利なので、大きく増やすことはできませんが、貯金で目標額を貯めることができるのであれば、リスクを取る必要がないので一番安心かもしれません。

現金預金のみでは間に合わなそう、リスクを取ってでも増やして準備していきたいという方は資産運用を活用することが候補に入ります。

資産運用はリスクが伴う分、預金より増やせる可能性があります。自身のリスク許容度と、目標額を貯めるための取るべきリスクとのバランスを考えながら選択していきましょう。

新NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用する人が増えており、資産運用が身近になりつつあります。ただし、全員が同じ方法で資産運用をすればいい結果に結び付くという訳ではありません。

しっかり自分の目的に合った方法で、老後資金の不安が少しでも和らげればいいですね。

参考資料

奥野 友貴