中小企業とベンチャー企業の違いとは?中小企業のメリットなどを知ろう

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はじめに

中小企業とはどのような企業であるかを知っていますか。また、中小企業のほかにも大企業やベンチャー企業といったものがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。この記事では、中小企業や大企業・みなし大企業・ベンチャー企業・スタートアップなど、企業の違いについて説明します。さらに、それらをふまえて中小企業に就職するメリットやデメリットについても考えてみましょう。

目次

1. 中小企業とはどのようなものか?
2. 中小企業とベンチャー企業、スタートアップの違いとは?
3. 中小企業とはどこが違う?大企業とみなし大企業の定義
4. 中小企業、中小企業者と小規模企業者の違いとは?
5. 中小企業で働くメリットとは?
6. 中小企業で働くデメリットとは?
7. 就職するならどちらがいい?中小企業と大企業を比べてみよう

1. 中小企業とはどのようなものか?

中小企業とは、販売や生産を行う資本組織の中で、規模が比較的小さいところを指します。なお、企業の規模とは、従業員数や資本金によって分けられるのが一般的です。というのも、日本には「中小企業基本法」があるからです。

「中小企業基本法」は昭和38年に定められた法律です。業種ごとに、中小企業に分類されるべき企業の資本金と従業員数が細かく定められており、その後の企業・経済情勢によって、内容は改変されてきました。中小企業であるには、「常時使用している従業員の数」「資本金の金額または出資総額」のどちらかが、この「中小企業基本法」が定める条件を満たしている必要があります。

中小企業であると認められると、公的機関から助成金や補助金を受け取ることができます。しかし、助成金は要件を満たしていれば、ほとんどの企業が受給できますが、補助金に関しては、事業計画書を提出して、補助金をもらう必要性や妥当性が評価されないともらうことができません。しかも、補助金は予算や採択件数が決まっていることが多く、審査の段階で他の中小企業と競争になることが多々あります。

なお、中小企業が助成金や補助金を受け取ることができても、ほとんどは後払いとなります。このため、助成金や補助金をあてにして、無理な資金繰りをしないよう注意しなければなりません。

2. 中小企業とベンチャー企業、スタートアップの違いとは?

ベンチャー企業とは、成長過程にある段階の企業を指します。高度な知識や新しい技術をもとにして、大企業では実践しにくい革新的なビジネスを展開する企業と定義されており、IT企業などに多くみられます。

スタートアップとは、新しいサービスや商品を開拓することを目的にしている小さな企業や団体です。新しいサービスや商品によって、社会や人々の生活を変えることを目指しており、比較的立ち上げて間もない場合にのみ、この名称が適用されます。利益を追求するよりも開発重視である点が特徴的といえるでしょう。

中小企業は、単純に従業員数や資本金で分類されているものですが、ベンチャー企業やスタートアップは企業の状態や目標によって分類されるものといえます。このため、中小企業であっても、革新的な展開をしていればベンチャー企業となりますし、立ち上げて間もない企業はスタートアップとよばれるのです。

3. 中小企業とはどこが違う?大企業とみなし大企業の定義

一方、大企業には、中小企業のように法律で定められた定義はありません。一般的には、中小企業の基準として定められている、従業員数や資本金を超える企業は、すべて大企業と表現されることになっています。

なお、大企業の子会社である中小企業のことをみなし大企業とよぶことがあります。これは、企業の規模では中小企業に分類されるものの、実際には大企業の親会社の傘下にある企業だからです。このみなし企業は、従業員数や資本金に関しては中小企業基本法の通りですが、大企業からのコントロールの下で動くという特徴があります。

中小企業については、外形標準課税の対象外であり、法人税が軽減措置されるという税制上の優遇措置がとられています。大企業がみなし大企業を作るのには、この税制上の優遇措置を目的としている場合がありますが、みなし大企業になると、中小企業支援の公的助成金を受ける対象から外れる可能性があります。このため、みなし大企業が助成金や補助金を申請するときは、募集要項を調べて該当するかどうかを確認したほうがよいでしょう。

4. 中小企業、中小企業者と小規模企業者の違いとは?

中小企業に分類される企業については、中小企業基本法によって定められているという話をしました。しかし、正しくは中小企業の定義としてではなく、中小企業者の範囲として、細かく設定されているものになります。一方、この範囲に届かない、常時使用する従業員の数が20人以下という小規模な企業のことを小規模事業者とよびます。

中小企業者の分類

  • 製造業・建設業・運輸業やその他の業種
    常時使用する従業員の数は300人以下で、資本金や出資総額は3億円以下。
  • 卸売業
    常時使用する従業員の数は100人以下で、資本金や出資総額は1億円以下。
  • サービス業
    常時使用する従業員の数は100人以下で、資本金や出資総額は5000万円以下。
  • 小売業
    常時使用する従業員の数は50人以下で、資本金や出資総額は5000万円以下。

小規模企業者の分類

  • 製造業・建設業・運輸業やその他の業種
    常時使用する従業員数は20人以下。
  • 卸売業とサービス業、小売業
    常時使用する従業員が5人以下。

なお、中小企業政策の個別法令で、ゴム製品製造業は従業員数900人以下で資本金3億円以下、旅館業では従業員数200人以下で資本金5,000万円以下、ソフトウェアや情報処理サービス業では従業員数300人以下で資本金3億円以下という特例があります。

5. 中小企業で働くメリットとは?

中小企業で働くメリットとしては、まず、おおむね人間関係がよいところがあげられます。大企業に比べて人数が少ないので、同僚や上司とコミュニケーションが取りやすいからです。アットホームな雰囲気の中、チームワークを大切にする企業も多く、異動も少ないので、安定した環境で働けるといった面があるのでしょう。大企業に比べて、社長や経営幹部の人と直接会話できる機会にも恵まれやすいので、そのぶん上層部に自分の意見を伝えやすいということができるかもしれません。

大企業に比べて、アイデアやスキルを発揮する機会に恵まれやすいというのもメリットのひとつといえるでしょう。大企業の場合、経営に携わる人が多いため、アイデアや企画をだしても、承認を得るまでに時間が掛かってしまうのが通例です。これは、書類に目を通さなくていけない人が多く、企画が通るまでに多くの会議と審査が必要になるためです。その点、中小企業では、人数が少ないぶん経営陣との距離が近く、このような手続きは簡略化されているというケースが多いため、スピーディに決定されることが期待できます。自分のアイデアやスキルが役立つ場面が多いと、必然的に仕事へのモチベーションも高まります。

また、大企業に比べて中小企業ではひとりひとりの役割がどうしても大きくなるため、幅広く仕事がする機会に恵まれ、さまざまな経験ができる可能性があります。これは仕事にやりがいを感じ、仕事をすることが楽しいと思えることにもつながってゆくのではないでしょうか。

6. 中小企業で働くデメリットとは?

中小企業で働くデメリットとしては、給与や労働時間などの待遇面が大企業に比べて劣ることが多いという点が挙げられます。

大企業は、経営面での体力があるので、給与やボーナスを安定した高水準に保つことができます。休暇や時間外労働の制度も、様々なケースに対応できるように準備されていることが多いようです。人手も多いので、ひとりひとりの業務量も適切に調整しやすいという面もあるでしょう。一方、中小企業では、大企業に比べてネームバリューやブランド感が少ないため、どうしても給与、休暇、時間外労働などの待遇面で劣るということが多いようです。人数が少ない分、業務量と人数のバランスが悪くなりやすく、過度な残業を余儀なくされる、休みが取りにくいといった状況も起きやすいといえるかもしれません。

中小企業の場合、人数が少ない分アットホームな雰囲気になりやすいというメリットがありますが、気の合わない人がいた場合に逃げ場がない、というデメリットと背中合わせということもできます。合わない人と働くことになった場合や、上司や経営者が威圧的な場合などは、距離が近いぶん余計に苦痛を感じるということがあるようです。このとき、大企業なら配置異動という手がとれますが、中小企業はそうはいかない場合も多く、こうなると人間関係に悩み続けながら働かなくてはいけないという事態に陥ってしまう可能性も否定できません。

7. 就職するならどちらがいい?中小企業と大企業を比べてみよう

先ほど、中小企業では、経営者や上司と距離が近い分、自分の意見を取り入れながら仕事がしやすいというメリットがあるというお話をしました。アットホームな雰囲気で仕事ができるところでは、従業員同士のチームワークもよく、居心地のよい環境で仕事ができるということが期待できます。このため、少ない人数の中で自分の力を発揮したい、自分の力を試してみたいと思っている人には、おすすめといえます。

逆に、できるだけ安定した職場に就職したいと考えている人には、大企業が向いているといえるでしょう。一定水準の給与が期待できますし、中小企業に比べて労働環境が整っている会社もたくさんあります。また、大規模な仕事をしたいという場合も、大企業のほうが、大きなプロジェクトに関わることができる機会に恵まれやすいといえるでしょう。世間で有名になるサービスや商品は、多くの場合、大企業が手掛けているからです。

就職において、大企業と中小企業のどちらがいいとは一概にいえませんが、まずは自分が希望する仕事のやりかたが、どちらのほうに、より近いかといった面に着目してみるとよいのではないでしょうか?

おわりに

いかがでしたか?中小企業に対する理解を深めることができたでしょうか。中小企業、大企業、それぞれにメリット、デメリットがあるといえます。これから就職活動をする人には、どちらが自分に向いているかをじっくりと考え、自分が希望する仕事のスタイルにより近いほうを、選択することをおすすめします。

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LIMO編集部

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LIMO編集部は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に構成されています。国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報ををわかりやすくお届けします。