令和5年の簡易生命表によると、男性の平均寿命は81.09歳。女性の平均寿命は87.14歳と発表されています。
65歳に定年退職すると考えると、平均で男性は16.09年。女性は22.14年過ごすことがわかります。
男女平均して約19年は、年金や資産を削って生活していくこととなるでしょう。
今のうちに資産を作ることも大切ですが、まずは老後に収入の中心となる、年金について理解を深めていく事が大切です。
本記事は、年金生活者支援給付金の「老齢基礎年金」「障害年金」「遺族年金」のしくみ、受け取り方について詳しく説明していきます。
年金生活者支援給付金請求書の申請方法についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 年金生活者支援給付金の種類やもらえる要件とは?
年金生活者支援給付金は、公的年金やその他の所得が低く、生活が苦しいシニア世帯を対象に、生活支援をおこなうための制度です。
特に高齢者や障害者、遺族の年金受給者のうち、所得が一定以下である人に対して支給されます。
つまり、対象者は「老齢基礎年金(国民年金)」「障害年金」「遺族年金」を受給しており、一定の要件を満たした人です。
年金だけでは生活が厳しい場合の支援を目的に、年金に上乗せする給付金となります。
では、その給付要件はどういったものか、厚生労働省『「年金生活支援給付金制度」について』をもとに確認してみましょう。
老齢基礎年金(国民年金)を受給している人の場合は、下記の要件全てを満たしていれば「年金生活者支援給付金」を受け取ることができます。
1.1 【老齢年金生活者支援給付金】の要件
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額(※)が以下のとおり
<1956年4月2日以後生まれの方>
- 老齢年金生活者支援給付金…78万9300円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金…78万9300円を超え88万9300円以下
<1956年4月1日以前生まれの方>
- 老齢年金生活者支援給付金…78万7700円以下
- 補足的老齢年金生活者支援給付金…78万7700円を超え88万7700円以下
障害年金を受給している人の場合は、下記の要件全てを満たしていれば、「障害年金生活者支援給付金」を受け取れます。
1.2 【障害年金生活者支援給付金】の要件
- 障害基礎年金もしくは遺族基礎年金の受給者である
- 前年の所得が472万1000円以下である
遺族年金を受給している人の場合は、下記の要件全てを満たしていれば、「遺族年金生活者支援給付金」を受け取れます。
1.3 【遺族年金生活者支援給付金】の要件
- 遺族基礎年金の受給者である
- 前年の所得が472万1000円以下である
ただし、下記に該当した場合は、各給付金の要件を満たしていても支給対象外となります。
- 日本国内に住所がないとき
- 年金が全額支給停止のとき
- 刑事施設等に拘禁されているとき
ご自身が年金生活者支援給付金の対象であるかどうか、詳しい情報や手続きの方法を知りたい方は、最寄りの市区町村窓口または年金事務所で確認することをおすすめします。
続いて、年金生活者支援給付金の給付額について、見ていきましょう。