3. 令和シニアは「厚生年金・国民年金」毎月いくら受け取れる？
最後に、令和シニアが貰える老齢年金の平均月額をチェックした上で、日本の公的年金制度の基礎知識についてもおさらいしておきましょう。
厚生労働省が公表する「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によって、国民年金と厚生年金の平均月額は、それぞれ下記の金額となることが判明しています。
3.1 【国民年金】平均受給月額
男女全体平均月額：5万6316円
- 男性平均月額：5万8798円
- 女性平均月額：5万4426円
3.2 【厚生年金】平均受給月額
男女全体平均月額：14万3973円
- 男性平均月額：16万3875円
- 女性平均月額：10万4878円
日本の公的年金は、「国民年金」と「厚生年金」の2種類の制度から成り立つ「2階建て構造」をしています。
1階部分にあたる国民年金は、原則的に日本に住む20歳～60歳のすべての人が加入対象です。自営業やフリーランスなどの方は、将来的に国民年金を受け取ることになります。
2階部分の厚生年金については、主に会社員や公務員などの方が加入することになります。厚生年金に加入した場合には、将来、国民年金に上乗せして厚生年金も受け取ることが可能です。
国民年金の平均月額がおよそ5万～6万円なのに対して、厚生年金（国民年金部分を含む）の平均月額が約14万円であることからも分かる通り、現役時代の働き方によって、将来の年金額には大きな差がでます。
基本的には、2階部分の厚生年金を受け取る人の方が、より多くの年金を受け取れます。しかし、厚生年金は現役時代の報酬（給与や賞与）によって受け取る金額が変動するため、受給額に個人差が出やすいことには注意が必要です。
そのため、平均額だけでなく、より自分の状況に合った金額を知りたい方は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を今のうちから確認しておくことをおすすめします。これらをもとにして、自分自身の年金加入状況や年金見込み額を把握しておけば、将来の予測が立てやすくなります。
年金だけでなく、貯蓄や資産運用など老後資金の準備には、長期的な視点で取り組むことが大切です。遠い将来のことだと考えずに、早いうちから準備を始めていきましょう。
