1. 50歳代・単身世帯の平均貯蓄額は1391万円・中央値80万円!

まずは、50〜70歳代の平均貯蓄額から見ていきましょう。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、単身世帯・二人以上世帯の50〜70歳代の平均貯蓄額は下記のとおりです。

【写真全7枚】1枚目/【50〜70歳代・単身世帯】貯蓄額の平均と中央値、2枚目/【50〜70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均と中央値

【50〜70歳代・単身世帯】貯蓄額の平均と中央値

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」を参考に筆者作成

【単身世帯 50歳代〜70歳代の平均貯蓄額】

  • 50歳代:平均値1391万円・中央値80万円
  • 60歳代:平均値1468万円・中央値210万円
  • 70歳代:平均値1529万円・中央値500万円

次に、二人以上世帯について見ていきます。

【50〜70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均と中央値

【50〜70歳代・二人以上世帯】貯蓄額の平均と中央値

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」を参考に筆者作成

【二人以上世帯 50歳代〜70歳代の平均貯蓄額】

  • 50歳代:平均値1147万円・中央値300万円
  • 60歳代:平均値2026万円・中央値700万円
  • 70歳代:平均値1757万円・中央値700万円

平均値をみると、どの年代も1000万円を超えていることから「老後までにしっかり貯蓄ができている」と思ったかもしれません。

しかし平均値は極端に大きな数字があると、その値に偏る傾向があるため、あまり実態に近い数値とはいえません。

一方で、中央値は数字のちょうど真ん中にある値を指しているため、実態に近い値として参考にしやすい数値と言えるでしょう。

各年代の中央値をみると、どの年代も1000万円以下となっており、特に50歳代単身世帯においては80万円しかありません。

さらに、平均値と中央値に約1000万円の差が生じていることから、各年代で貯蓄格差が広がっていることがみてとれます

次章では、50〜70歳代の「貯蓄が全くない世帯」と「貯蓄2000万円以上保有世帯」の割合を見ていきます。