筆者はFPとして、日々お客様のお金に対するご相談をお聞きしています。
直近「新NISAを始めたがマイナスになってしまっていて不安」というご相談をいただきました。新NISAを始めて同じように不安に思われている方も多いのではないでしょうか。
直近株式が大幅に下落するタイミングがあり、その影響でマイナスになっている方がいるようです。
つみたてNISAは長期投資を前提にしているので一時的なマイナスについてはそこまで気にする必要はありません。しかし、銘柄を見直した方がいい場合もあります。
このように、資産運用を始める方が増えている背景には老後生活に対する不安があるからではないでしょうか。
そこで気になるのが、老後生活を支える柱である年金のこと。年金受給額は人によって異なります。
なお、年金を含む老後収入が一定水準を下回る場合は「年金生活者支援給付金」が年金に上乗せされます。
9月1日から新たに「年金生活者支援給付金」の受給対象となる人には、下記の「年金生活者支援給付金請求書(はがき)」が順次送られ、受給の請求が必要になります。
今回は「年金生活者支援給付金」について具体的な内容を確認していくと同時に、現役シニア世代がどれくらい年金を受給しているのかを知ることで老後生活を少しでもイメージできるようにしていきましょう。
1. 「年金生活者支援給付金」はどんな人が受け取れる?要件を確認
まずは「年金生活者支援給付金」について、具体的な対象者を確認していきましょう。
年金生活者支援給付金は、老齢年金(国民年金)・障害年金・遺族年金のいずれかを受給している人のうち、要件を満たした人が下記の給付金を受け取れます。
- 老齢年金(国民年金)を受給:老齢年金生活者支援給付金の受給対象
- 障害年金を受給:障害年金生活者支援給付金の受給対象
- 遺族年金を受給:遺族年金生活者支援給付金の受給対象
※要件を満たしている人のみ対象となります。
本章では、国民年金を受給しており、一定の要件を満たした人が受け取れる「老齢年金生活者支援給付金」について解説します。
1.1 老齢年金生活者支援給付金の対象者は?
老齢年金生活者支援給付金は、下記のすべての条件に該当する人が給付金の対象になります。
- 「老齢基礎年金」を受給中の65歳以上の方
- 支給対象者の、同一世帯の全ての方が市町村民税非課税
- 前年の公的年金などの収入と、その他の所得の合計額が以下の支給要件に該当する
なお、支給要件において、前年の公的年金の収入に、障害年金・遺族年金などの非課税収入は含まれません。
1956年4月1日以前生まれの方|「老齢年金生活者支援給付金」支給要件
老齢年金生活者支援給付金:78万7700円以下
補足的老齢年金生活者支援給付金:78万7700円を超え88万7700円以下
1956年4月2日以後生まれの方|「老齢年金生活者支援給付金」支給要件
老齢年金生活者支援給付金:78万9300円以下
補足的老齢年金生活者支援給付金:78万9300円を超え88万9300円以下
では次に、具体的な支給額をチェックしましょう。