2024年9月15日、総務省が公表した資料「統計からみた我が国の高齢者―「敬老の日」にちなんで―」によると、日本の総人口に占める65歳以上の割合は29.3%、人口数は3625万人と過去最多となっています。

また、65歳以上の就業者数についても、20年連続で増加しており914万人と過去最多を記録。就業者数全体における65歳以上が占める割合は13.5%です。

3625万人いる65歳以上の高齢者のうち914万人が就業しているということは、およそ4人に1人は65歳を過ぎても働いているということです。

少し前のイメージで言えば、一般的に「65歳以上」というと「定年して自宅でゆっくり老後生活をおくる」という印象を持たれる方も多かったと思います。

しかし、今の時代では65歳以上で働くことは全く珍しくなく、当たり前のことになりつつある時代風景になってきていると言えるでしょう。

65歳以上で働く方の中には、「やりがいを求めて」働く方もいますが、その多くは「年金だけでは生活が苦しい」や「もっと年を重ねたときの生活が不安だから働けるうちは働く」という理由で働きにでている方が多数派でしょう。

では、実際いまの65歳以上の年金事情はどのようなものなのでしょう。今回は、いまのシニアの年金事情についてフォーカスしていきたいと思います。

1. 公的年金「厚生年金と国民年金」の平均受給額を確認

厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、厚生年金・国民年金の年齢別平均受給額を確認していきましょう。

年金暮らしの方は今一度、自分の受給額が少ないか・多いのかを知るために、平均受給額をチェックしておけると良いです。

<厚生年金の平均受給額(※国民年金を含む)>

  • 60歳:9万4853円
  • 61歳:9万1675円
  • 62歳:6万1942円
  • 63歳:6万4514円
  • 64歳:7万9536円
  • 65歳:14万3504円
  • 66歳:14万6891円
  • 67歳:14万5757円
  • 68歳:14万3898円
  • 69歳:14万1881円
  • 70歳:14万1350円
  • 71歳:14万212円
  • 72歳:14万2013円
  • 73歳:14万5203円
  • 74歳:14万4865円
  • 75歳:14万4523円
  • 76歳:14万4407円
  • 77歳:14万6518円
  • 78歳:14万7166円
  • 79歳:14万8877円
  • 80歳:15万1109円
  • 81歳:15万3337円
  • 82歳:15万5885円
  • 83歳:15万7324円
  • 84歳:15万8939円
  • 85歳:15万9289円
  • 86歳:15万9900円
  • 87歳:16万732円
  • 88歳:16万535円
  • 89歳:15万9453円

<国民年金の平均受給額>

  • 60歳:4万2616円
  • 61歳:4万420円
  • 62歳:4万2513円
  • 63歳:4万3711円
  • 64歳:4万4352円
  • 65歳:5万8070円
  • 66歳:5万8012円
  • 67歳:5万7924円
  • 68歳:5万7722円
  • 69歳:5万7515円
  • 70歳:5万7320円
  • 71歳:5万7294円
  • 72歳:5万7092円
  • 73歳:5万6945円
  • 74歳:5万6852円
  • 75歳:5万6659円
  • 76歳:5万6453円
  • 77歳:5万6017円
  • 78歳:5万5981円
  • 79歳:5万5652円
  • 80歳:5万5413円
  • 81歳:5万5283円
  • 82歳:5万7003円
  • 83歳:5万6779円
  • 84歳:5万6605円
  • 85歳:5万6609円
  • 86歳:5万6179円
  • 87歳:5万6030円
  • 88歳:5万5763円
  • 89歳:5万5312円

公的年金は毎年度改定されますが、過去の推移はどのようになっているでしょうか。続いて、厚生年金の過去5年間の推移を見ていきましょう。

2. 【厚生年金】過去5年間の推移はどうなっている?

厚生年金の過去5年間の推移は次のとおりです。

<厚生年金 過去5年の平均受給額の推移>

【写真全2枚/1枚目】厚生年金保険(第1号) 受給権者平均年金月額の推移。2枚目は2024年度の年金額例を紹介1/2

厚生年金保険(第1号) 受給権者平均年金月額の推移

出所:厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 2022年:14万3973円
  • 2021年:14万3965円
  • 2020年:14万4366円
  • 2019年:14万4268円
  • 2018年:14万3761円

微減している期間もありますが、基本的にはゆるやかに増加傾向となっています。

なお、2024年度の年金額改定においても、2.7%の引き上げとなりました。

3. 2024年度の支給額は前年度から2.7%の引き上げに

近年の物価高の影響を考慮し、2024年度(令和6年度)の年金支給額は2.7%の増額改定となりました。

2024年度における年金額例を、国民年金・厚生年金それぞれでみていきましょう。

3.1 2024年度の年金額の例

※1 昭和 31 年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額 67,808 円(対前年度比+1,758 円)です。
※2 平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。

上記の年金額の例は、「国民年金1人分の受給額」と「標準的な夫婦2人分の国民年金を含む厚生年金を受給するケース」を示しています。

ただし、これらは国民年金を満額受給した場合や、平均的な収入(40年間にわたって月額43万9000円の収入)をもとにした試算であり、あくまで参考情報として留意しておけると良いです。

ご自身の年金見込額をより詳しく知りたい方は、「ねんきんネット」もしくは「ねんきん定期便」で確認してみましょう。

4. まとめにかえて

今回は、いまのシニアが受け取っている年金額について年齢ごとに見てきました。

2024年度の年金額は2.7%の増額改定となりましたが、実際には物価上昇を下回っているため、目減りしていることになります。

会社員や公務員として働いていて、将来国民年金と厚生年金の両方を受け取れる方でも、今後物価上昇が続いて生活コストが上がっていた場合、年金だけで生活を送るのは厳しいかもしれません。

どのような立場にいる方でも「老後は年金だけで生活できる!」と安心せずに、しっかりと将来に向けて老後資金の準備を始めていきましょう。

参考資料 

鶴田 綾