3.3 夫婦の年金シミュレーション

仮に、上記の平均どおりに厚生年金・国民年金を受け取れるとすると、夫婦2人分の年金収入は以下のとおりとなります。

  • 夫(厚生年金)&妻(厚生年金)=月額26万8753円
  • 夫(厚生年金)&妻(国民年金)=月額21万8301円
  • 夫(国民年金)&妻(厚生年金)=月額16万3676円
  • 夫(国民年金)&妻(国民年金)=月額11万3224円

ここから税金や社会保険料が天引きされることも見逃せません。

月に27万円ほどの年金収入があれば「うらやましい」と感じるかもしれませんが、その夫婦は現役時代にもっと稼いでいたことになります。急に生活水準を下げるのは難しいものです。

年金生活になればほとんどの人が収入減になることを見据え、徐々に生活のダウンサイジングをしていくことが大切になるでしょう。

「年金見込額」とともに「老後の生活費」もシミュレーションすることをおすすめします。

4. 老後の生活費をシミュレーションする

老後の生活費として、今の生活費の8割減などで想定する方もいますし、平均額を参考にする方もいます。

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編」によると、65歳以上・無職夫婦世帯の1ヵ月の生活費は平均で25万959円です。

4.1 消費支出(生活費)25万959円の内訳

  • 食料費:29.1%
  • 住居費:6.7%
  • 光熱・水道費:8.9%
  • 家具・家事用品費:4.2%
  • 被服及び履物費:2.1%
  • 保険医療費:6.7%
  • 交通・通信費:12.2%
  • 教育費:0%
  • 教養娯楽費:9.8%
  • その他:20.3%(うち交際費9.7%)

さらに、ここに非消費支出として3万1538円が加算されます。

年金だけで賄えない世帯が多いことにもうなずけます。平均だけではなく、我が家の場合はどうか?と差引してシミュレーションしてみましょう。

年金だけでは足りない分について、貯蓄の取り崩しが必要となるでしょう。