シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は日本を代表するメディアグループのフジ・メディア・ホールディングスです。
フジ・メディア・ホールディングスの平均年間給与はいくらか
フジ・メディア・ホールディングス(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は1117.6万円と1000万円を超えています。また、従業員の平均年齢は45.0歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は12.8年となっています。
ただし、今回の場合はホールディングスカンパニーのデータを示したものであり、たとえば、フジテレビジョン単体を指し示す数値ではありません。
フジ・メディア・ホールディングスの従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で27名。先ほども指摘したように、ホールディングスカンパニーの数値です。
連結の従業員数は7848名となっています。単体では27名でしたが、連結では7484名と7000人を超えます。まさに連結としてどのようにマネジメントをしていくのかがカギとなる規模といえるでしょう。セグメントごとの従業員の内訳は以下の通りです。
- 放送事業:1681名
- 制作事業:1458名
- 映像音楽事業:433名
- 生活情報事業:915名
- 広告事業:353名
- 都市開発事業:2085名
- 全社(共通):27名
連結の従業員数でみると「都市開発事業」が最も従業員数が多くなっています。同事業には、サンケイビルが含まれ、ビル賃貸、不動産取引などが主な事業内容です。
フジテレビジョンとサンケイビルの利益はどれくらいか
有価証券報告書の中で、フジテレビジョンの損益や資産内容は以下のように開示されています。
- 売上高:260,677百万円
- 経常利益:4,829百万円
- 当期純利益:2,647百万円
- 純資産:161,329百万円
- 総資産:264,486百万円
また、サンケイビルについては以下のように開示がされています。
- 売上高:69,009百万円
- 経常利益:10,798百万円
- 当期純利益:9,062百万円
- 純資産:142,684百万円
- 総資産:373,535百万円
こうしてみると、フジテレビジョンの経常利益よりもサンケイビルの方が大きくなっています。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、単体の従業員数は、フジテレビジョンからの同社への出向者を含む就業人数。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部