1.1 シニア世帯の老後資金の内訳
一言で「老後資金」といっても、預貯金や株式、生命保険などさまざまなアセット(資産の種類)に分類されます。アセットによって資産から得られる収入は変わってくるので、こちらも調査してみました。
65歳以上の高齢者の貯蓄内訳をチェックすると、やはりというべきか「定期預金」「預貯金」などの低リスク資産が大部分を占めていました。
金融広報中央委員会「「家計の金融行動に関する世論調査2023年」 (二人以上世帯調査) 」によると、金融商品を選択する際に「安全性」を重視する世帯が全体の約3割を占めています。
ただし、年々、収益性を重視する世帯割合が高くなっており、2023年調査時点では、安全性重視30.0%に対し、収益性重視35.1%と、収益性を重視してアセットを配分する世帯が5.1ポイントも多いことがわかりました。
「定期預金」「預貯金」が中心のシニア世帯においては、低金利の足元では老後資金からの金利収入はあまり見込めないと考えられます。