国土交通省が2022年2月に公表した「高齢者の住まいに関する現状と施策の動向」によると65歳以上の高齢者の居住状況は、持ち家が989万世帯であるのに対し、賃貸住宅が292万世帯(公営住宅81万世帯、機構公社28万世帯、民間賃貸183万世帯)となっています。

そしてこのデータから、65歳以上の高齢者世帯の2割以上が賃貸住宅であることがわかります。

賃貸住宅は持ち家と違って資産にならない反面で、柔軟に住み替えができる、固定資産税や建物の修繕費用がかからない、住宅ローンを組まずにすむなどのメリットがあります。

一方では高齢になると賃貸住宅を借りにくくなるといわれています。

60歳代は一般的に定年退職を迎える年齢になって安定した収入がなくなってしまうので、家賃滞納などのリスクに対して不安を感じる貸主も決して少なくありません。

そこで本記事では、「賃貸ならコストが低い」と思い込んでいたシニアに立ちはだかる3つの壁と、65歳以上の方が賃貸住宅を借りる際に注意すべきポイントについて紹介します。