4.3 1カ月あたりの収支

夫婦のみ無職世帯(65歳以上)における「1カ月の家計収支」の平均を見てみると、収入合計は24万4580円、支出合計は28万2497円です。そのため、1カ月あたり約4万円の赤字となっています。

生活費で不足する分は、これまで貯めてきた貯蓄などから補填することになるでしょう。老後、生活していくにはある程度の蓄えが必要となることがわかりました。

上記は平均額を用いたシミュレーション結果なので、貯蓄や収入、年金額などに応じて世帯ごとに家計収支が異なります。

自身の年金の見込み額や、家計の収支などを把握し、不足分はどのように補うかなど対策を進めていけるとよいですね。

5. まとめにかえて

若いうちから老後資金の準備を進めることによって、時間の力で効率よく進められます。運用はリスクが伴いますが、取り入れてみるのもひとつでしょう。

お金を積極的に増やしていくように行動することは重要ですが、それに合わせて守りを固めることも大切です。

万が一、病気やけがで働けなくなってしまった場合、今まで通り貯蓄や運用を続けることが困難になってしまう可能性があります。一度収支が崩れてしまうと元に戻すのは至難の技です。

そういった不測の事態に備えておくことで、安心して老後資金を準備できるのではないでしょうか。

攻めと守りのバランスを考えて、老後生活に向けて準備をしていただければ幸いです。

参考資料

堀江 啓介