1. 武蔵小杉発展の象徴「ムサコマダム」
再開発が進み、近年最も進化を遂げたといっても過言ではない街、武蔵小杉。
ここは、もともとは工場地帯であったエリアですが、相次ぐ工場の移転によって広大な空白地帯が生まれ、そこにタワーマンションが乱立したことがきっかけで住宅地として発展した街です。転入者の増加によって、周辺の生活利便施設が整備され、今日最も注目を集める街へと変貌を遂げています。
この新たなセレブリティエリア「武蔵小杉」を語るにあたり、欠かせないキーワードが「ムサコマダム」。ムサコマダムとは、武蔵小杉のタワーマンションに住む、30代の主婦層を指します。
新セレブリティタウン武蔵小杉の再開発による発展の仕方を方向づけたのは、他でもなく「ムサコマダム」だったのです。
2. 注目を集め続けるムサコマダムの消費行動
2014年秋にオープンした大規模商業施設「グランツリー武蔵小杉」のメインターゲットは、なんと年収1000万円以上の30代〜40代のファミリー層とのこと。
「グランツリー武蔵小杉」の仕掛人、セブン&アイ・ホールディングスは、武蔵小杉にタワマンが乱立し始めたタイミングでムサコマダムの消費行動を徹底的に調査し、店舗開発にその知見を活用したとのこと。
“超高層マンションができた頃から、ムサコ妻たちの服装やバギーの種類、バッグ、靴、読んでいる雑誌を調べた。「情報にたけ、時間を効率的に使う。おしゃれにも子育てにも熱心で、自然環境も重視する、いいとこどりの消費者」と分析。「ファストファッションなら、ZARAとギャップ。ほかのブランドはあまり響かない。ZARAも、川崎店ではなく銀座や六本木ヒルズで買う」と細かな消費行動まで調べ、店づくりを進めた。”
出典:NIKKEI MESSE
これにより、武蔵小杉一帯の商業施設は、世の中のトレンドに敏感で、かつ消費余力の大きいムサコマダムを意識せざるを得ない状況となったのです。
3. ムサコマダムの実態とは
3-1. ホテル並みに豪華なタワマン暮らし
ムサコマダムが住むタワーマンションは、もはやマンションの域を超えた快適性、利便性を提供しています。たとえば、武蔵小杉でトップのタワーマンションと言われる「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」。
武蔵小杉駅徒歩2分という驚愕の好立地であることに加え、特筆すべきはこの武蔵小杉エリアで一番背の高いタワーマンションであること。この「武蔵小杉で一番高いマンション」という点はとても大きな魅力です。
また、共用施設は、非日常感を存分に味わえるほどに充実しています。たとえば、屋上にあり、富士山やスカイツリーを一望することができる「スカイテラス」。武蔵小杉で一番背の高いマンションであることを存分に活かした共用施設といえるでしょう。
さらに、41階には有人のリゾートラウンジがあり、マンション内でありながら、カクテルを飲むこともできます。他にもなんとサウナ、露天風呂付きのゲストルームがあり、友人を招いた時の満足度も高そうです。まさにムサコマダムが求める「タワマンでの優雅な生活」といったところですね。
3-2. 食への情報感度も非常に高い
グランツリー武蔵小杉のオープンと同時に、「BUSHWICK BAKERY & GRILL」というベーカリーレストラン1号店が武蔵小杉にオープンしました。
このレストランは、「レストラン大宮」と「メゾンカイザー」のコラボレーションが楽しめるお店で、連日ムサコマダムが行列を作っているとのこと。代表的な人気メニューは、ビーフシチューハンバーグ。
ムサコマダムの絶大な支持を背景に、勢いを増したこのレストラン。今年の3月には、たまプラーザに4店舗目をオープンしたそう。まさに、ムサコマダムの食への感度の高さとこだわりを感じるエピソードです。
まとめ
いかがでしたか。衣・食・住すべての面において今の武蔵小杉の象徴的な存在となった「ムサコマダム」。これからもその動向から目が離せません。
マンションジャーナル