8~10月は電気代の補助が再開していますが、今後はどうなるか不透明です。

今年はさまざまな物価の上昇も相まってできる限り「節約」するためにいろいろな工夫をしたり、固定費の見直しをしたりする世帯が増えてきているようですね。

実際、筆者もFPとして相談を受ける中で「インフレの対策をしたい」「固定費の見直しを考えている」といった声が今年に入って増えてきました。

月々の収支を見直し、浮いた資金を将来の為の貯蓄に回すことができれば、自身の老後資金の準備ができます。

今回はそんな老後資金の大きな柱でもある「年金」に焦点を当てていきます。

今の60歳代~90歳以上の方は、どれほどの年金を受け取っているのでしょうか。厚生年金・国民年金・年金生活者支援給付金に分けて紹介していきます。

公的年金の仕組みから平均受給額など老後を迎えるまでに押さえておきたいポイントを、ぜひ一度このタイミングで確認していきましょう。

1. 厚生年金「60歳~90歳以上」の平均年金月額

まずは厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60~90歳以上の平均年金月額を確認しましょう。

こちらの金額には国民年金の金額が含まれています。

1.1 【60歳~69歳】厚生年金の平均月額の一覧

  • 60歳:厚生年金9万4853円
  • 61歳:厚生年金9万1675円
  • 62歳:厚生年金6万1942円
  • 63歳:厚生年金6万4514円
  • 64歳:厚生年金7万9536円
  • 65歳:厚生年金14万3504円
  • 66歳:厚生年金14万6891円
  • 67歳:厚生年金14万5757円
  • 68歳:厚生年金14万3898円
  • 69歳:厚生年金14万1881円

1.2 【70歳~79歳】厚生年金の平均月額の一覧

70歳代の厚生年金額2/11

70歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:厚生年金14万1350円
  • 71歳:厚生年金14万212円
  • 72歳:厚生年金14万2013円
  • 73歳:厚生年金14万5203円
  • 74歳:厚生年金14万4865円
  • 75歳:厚生年金14万4523円
  • 76歳:厚生年金14万4407円
  • 77歳:厚生年金14万6518円
  • 78歳:厚生年金14万7166円
  • 79歳:厚生年金14万8877円

1.3 【80歳~89歳】厚生年金の平均月額の一覧

80歳代の厚生年金額3/11

80歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:厚生年金15万1109円
  • 81歳:厚生年金15万3337円
  • 82歳:厚生年金15万5885円
  • 83歳:厚生年金15万7324円
  • 84歳:厚生年金15万8939円
  • 85歳:厚生年金15万9289円
  • 86歳:厚生年金15万9900円
  • 87歳:厚生年金16万732円
  • 88歳:厚生年金16万535円
  • 89歳:厚生年金15万9453円

1.4 【90歳以上】厚生年金の平均月額の一覧

90歳代の厚生年金額4/11

90歳代の厚生年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:15万8753円

65歳未満については、「厚生年金保険(第1号)の受給権者は特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより報酬比例部分のみのもの」となっているため、金額が低くなっています。

繰上げ受給を選択した場合も、金額は少なくなるでしょう。

※いずれも国民年金部分を含む

では、国民年金のみであれば平均額はいくらになるのでしょうか。

2. 国民年金「60歳~90歳以上」の平均年金月額

次に、国民年金についても確認していきましょう。

2.1 【60歳~69歳】国民年金の平均月額の一覧

60歳代の国民年金額5/11

60歳代の国民年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:国民年金4万2616円
  • 61歳:国民年金4万420円
  • 62歳:国民年金4万2513円
  • 63歳:国民年金4万3711円
  • 64歳:国民年金4万4352円
  • 65歳:国民年金5万8070円
  • 66歳:国民年金5万8012円
  • 67歳:国民年金5万7924円
  • 68歳:国民年金5万7722円
  • 69歳:国民年金5万7515円

2.2 【70歳~79歳】国民年金の平均月額の一覧

70歳代の国民年金額6/11

70歳代の国民年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:国民年金5万7320円
  • 71歳:国民年金5万7294円
  • 72歳:国民年金5万7092円
  • 73歳:国民年金5万6945円
  • 74歳:国民年金5万6852円
  • 75歳:国民年金5万6659円
  • 76歳:国民年金5万6453円
  • 77歳:国民年金5万6017円
  • 78歳:国民年金5万5981円
  • 79歳:国民年金5万5652円

2.3 【80歳~89歳】国民年金の平均月額の一覧

80歳代の国民年金額7/11

80歳代の国民年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:国民年金5万5413円
  • 81歳:国民年金5万5283円
  • 82歳:国民年金5万7003円
  • 83歳:国民年金5万6779円
  • 84歳:国民年金5万6605円
  • 85歳:国民年金5万6609円
  • 86歳:国民年金5万6179円
  • 87歳:国民年金5万6030円
  • 88歳:国民年金5万5763円
  • 89歳:国民年金5万5312円

2.4 【90歳以上】国民年金の平均月額の一覧

90歳代の国民年金額8/11

90歳代の国民年金額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:5万1974円

※65歳未満の国民年金の受給権者は繰上げ支給を選択したもの

国民年金の平均受給月額は、約5万円です。

国民年金のみを受給する予定の方は、毎月約5万円の収入で生活する必要があります。そのため、貯蓄の準備や働く期間を延ばすなど、他の収入源を確保することが重要です。

しかし、年金を十分に受け取れない人もいます。そうした人に支給されるのが「年金生活者支援給付金」です。

3. 年金生活者支援給付金「70歳未満~90歳以上」の平均給付月額

2019年以降、年金収入やその他の所得が低い人を対象として、年金生活者支援給付金が支給されています。

この10月から対象となる人に対しては、9月以降に請求書が届いているでしょう。

「老齢年金(国民年金)」「障害年金」「遺族年金」ごとに、年金生活者支援給付金の平均給付月額を紹介します。

3.1 老齢年金生活者支援給付金の平均給付月額

老齢年金生活者支援給付金(令和5年3月)9/11

老齢年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 全体:3930円
  • 70歳未満:4528円
  • 70~74歳:4057円
  • 75~79歳:3815円
  • 80~84歳:3778円
  • 85~89歳:3816円
  • 90歳以上:3902円

3.2 障害年金生活者支援給付金の平均給付月額

障害年金生活者支援給付金(令和5年3月)10/11

障害年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 全体:5439円
  • 30歳未満:5417円
  • 30~39歳:5380円
  • 40~49歳:5366円
  • 50~59歳:5377円
  • 60~69歳:5464円
  • 70~79歳:5581円
  • 80歳以上:5718円

3.3 遺族年金生活者支援給付金の平均給付月額

遺族年金生活者支援給付金(令和5年3月)11/11

遺族年金生活者支援給付金(令和5年3月)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

  • 全体:4934円
  • 20歳未満:3925円
  • 20~29歳:5020円
  • 30~39歳:5020円
  • 40~49歳:5020円
  • 50~59歳:5020円
  • 60歳以上:5020円

年金収入が少ない人に対する給付金はありますが、十分とは言い切れません。個人での老後の備えは今後も必要になってくるでしょう。

4. まとめにかえて

今回は年金にフォーカスをあて、平均的な受給額を確認していきました。

しかし、月々の年金受給額がわかってもその金額で老後の資金が足りるのか、はたまた足りないのかまでは把握することは難しいでしょう。そこで大事になってくるのが「必要金額を知ること」です。

公的年金を含む将来資金としての収入と住宅費や生活費などの将来の支出をもとに、現時点でいくら足りないのかを算出することが非常に大切です。

必要金額、将来までの期間がわかれば、コツコツと計画的に老後資金を準備していくことができます。

明確な道筋を立てることで「漠然とした不安」も解消でき、自然と自分の将来への希望も持てるはずです。

自分の思い描いている「理想のセカンドライフ」を実現させるためにも、まずは現時点での「必要金額」を把握しましょう。

参考資料