新NISAが開始され、「貯蓄から投資へ」が大きく促進されました。
今まで投資とはほぼ無縁だった日本人ですが、確実に資産運用を取り入れる方が増えています。
資産運用を取り入れる方が増えている理由としては、やはり老後生活への不安があげられるのではないでしょうか。FPとしてお客様とお話をしていても、老後への不安を悩みとしている方が大多数です。
また、2024年9月15日に総務省から公表された資料によると、65歳以上人口は3625万人と過去最多に。
65歳以上人口の割合が世界で最高となる中、少子高齢化によって「年金制度が維持できるのか」不安になる方が多いのもうなずけます。
実際、厚生労働省の資料では「年金だけで生活できない」高齢世帯が約4割になったこともわかっています。
そんな老後生活について少しでもイメージをつけられるように、本記事では、老後生活を送っていると考えられる70歳代の暮らしぶりを「年金額・生活費」と「貯蓄額」から確認していきます。
現役のシニア世代の暮らしを理解したうえで、老後資産をどのように準備すればいいのかについてもお伝えします。
1. 老齢年金受給世帯の約6割が「年金だけで生活できない」
厚生労働省が2024年7月に発表した「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、総所得に占める公的年金・恩給の割合が100%の高齢者世帯は41.7%です。
ここから、老齢年金受給世帯の約6割が、年金だけで生活していないことがわかります。
では、いまのシニア世代は、毎月いくらの年金収入を得ているのでしょうか。
現役世代の方は、まだ年金額を具体的にイメージできないという方も多いです。
次章で厚生年金・国民年金の平均受給額を確認していきましょう。