皆さんは、国民年金保険料の納付期間延長案が本格的に議論されているのはご存知でしょうか。

2025年の制度改正では延長案は見送られることになりましたが、年金財源を確保するために国民年金保険料の納付期間を現行の20歳~59歳から、5年延長した20歳~64歳までにするという案が2023年より本格的に検討されています。

年金について不安に思われている方も多いのではないでしょうか。

老後生活を安心して過ごすためには、年金に頼るのだけではなく自助努力の必要性も高まってきています。

今回は、70歳代の夫婦世帯の貯蓄がどれくらいあるのかを見ていきます。

人生100年時代と言われる現在、一般的に貯蓄がどれくらいあるものなのか確認しながらご自身の参考にしてみてください。

1. 70歳代で「貯蓄3000万円以上」の夫婦世帯はどのくらい?平均と中央値

老後の資金、心配ですよね。「70歳過ぎて3000万円あったら安心か?」と思っている方もいるのではないでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(令和5年)によると、70代で夫婦2人暮らしの世帯で貯蓄が3000万円以上あるのは、全体の19.7%でした。

※「金融資産を保有していない世帯」を含めたデータです。

1.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円の割合

  • 19.7%

1.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1757万円
  • 中央値:700万円

つまり、約5世帯に1世帯だけがこの額を貯めています。

ちなみに、貯蓄ゼロの世帯も含めた平均額は1757万円。中央値に至っては700万円にとどまります。3000万円はかなりハードルが高い数字ですね。

次は、シニア世帯の老後を支える公的年金である、厚生年金・国民年金のデータも見ていきます。