シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は日本を代表する総合電気機器メーカーの日立製作所です。
日立製作所の平均年間給与はいくらか
日立製作所(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は871.5 万円と800万円を超えています。また、従業員の平均年齢は41.7歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は18.8年となっています。
日立製作所の従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で3万4925名。単体で3万人以上の従業員数がいます。
また、連結の従業員数は30万7275名。単体で3万人を超えいますが、グローバルで連結となると、30万人を超えています。この連結を管理するのは非常にレベルが高い仕事ともいえるでしょう。
さて、連結の主な事業セグメント別の従業員数は以下の通りです。
- 情報・通信システム:7万3388名
- 社会・産業システム:7万7476名
- 電子装置・システム:2万6名
- 建設機械:2万3469名
- 高機能材料:5万1709名
- オートモーティブシステム:3万3958名
- 生活・エコシステム:1万1290名
- その他:1万3286名
- 全社(本社他):2693名
日立製作所はコングロマリットとして知られ、材料から発電機器や鉄道といったインフラまでをカバーする総合電機メーカーです。
日立製作所の連結での従業員数を見ると、もっとも人数が多いのが「社会・産業システム」のセグメントとなります。同社の収益において重要な「情報・通信システム」セグメントにも従業員数が7万人を超えています。
また、材料部門も連結子会社に有力な企業も多く、連結業績の収益には大きく貢献しています。日立製作所の最終製品の強さは材料開発から始まるともいわれますが、グループ以外の企業から見ても評価が高いことによるものです。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人員です。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部