総務省統計局によると、世帯主が65歳以上の無職世帯の場合「一世帯あたりの貯蓄額は2504万円」です。
65歳以上の夫婦のみの無職世帯の「実収入は24万4580円」、実収入から税金や社会保険料などを差し引くと「手取りは21万3042円」となっています。
本記事では、65歳以上の無職世帯の「平均貯蓄(内訳)と負債額」や、「老後の生活費・平均赤字額」をチェックしていきます。
老後資金の準備や、家計の見直しを行うときの参考にしてみてください。
1. 世帯主が65歳以上・2人以上の無職世帯「平均貯蓄額と内訳」
総務省統計局によると、65歳以上で2人以上の無職世帯は「平均貯蓄額が2504万円」となっています。
なお、前年の平均貯蓄額は2359万円。
1年で貯蓄が145万円増えており、6.1%増加しています。
統計では「4年連続の貯蓄額増加」となっていますが、物価高が影響し実生活では貯蓄が増えた実感が得られない方も多いのではないでしょうか。
65歳以上で2人以上の無職世帯における、平均貯蓄額の内訳は以下のとおりです。
1.1 平均貯蓄額の内訳と「貯蓄に対する割合」
- 定期預貯金:846万円(33.8%)
- 出し入れが自由にできる預貯金:754万円(30.1%)
- 有価証券(株式・債券・投資信託など):480万円(19.2%)
- 生命保険など:413万円(16.5%)
- 金融機関外:11万円(0.4%)
65歳以上で2人以上の無職世帯が保有している「平均貯蓄額の合計は2504万円」。
貯蓄額の内訳として、もっとも多く占めるのは「定期預貯金:846万円」です。
前年と比べ、自由に出し入れできる預貯金の保有額は、55万円増えています。(7.9%増加)
株式や債券、投資信託などの有価証券においては、保有額が80万円増えました。(20%増加)
1.2 60歳代~80歳以上のうち「約758万人がNISA口座を保有」
日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況 (2024年3月末時点)」によると、NISA口座数は毎年増加しています。
2024年3月末時点で、60歳代のうち「約343万人がNISA口座を保有」。
60歳代~80歳以上の方に関しては、「約758万人がNISA口座を保有」しています。
NISAで資産形成をする人が増えた要因として、低金利と物価高が続いていることがあげられます。
金利が低い時代が長らく続いており、預貯金だけで資産を大きく増やすことが難しい傾向にあります。
また、物価高の影響で、これまでと同水準の生活をするにはより多くのお金が必要です。
そのため、将来資金を準備するために、NISAなどで資産形成をはじめる人が増えています。
ここまで、世帯主が65歳以上・2人以上の無職世帯の「平均貯蓄額と内訳」をご紹介しました。
次章では、60歳以上の負債保有世帯の割合や、負債額をみていきましょう。
2. 60歳以上の「負債保有世帯の割合・負債額」
総務省の調査によると、世帯主が60歳代~70歳以上の世帯は、他の若い世代と比べ負債保有世帯の割合や負債残高が少なくなっています。
40歳未満や40歳代が世帯主となる世帯は、貯蓄額よりも負債額の方が多いです。
60歳代~70歳以上の世帯が、他の世帯と比べ負債が少ない理由として、住宅ローンや子育てに必要な費用を払い終えている傾向にあることがあげられます。
しかし60歳代~70歳以上の世帯は、他の世代とは異なり、定年を迎えたり健康寿命の影響で働き続けられなくなったりする問題も出てくるでしょう。
ここからは、「老後に必要な生活費・平均赤字額」についてみていきます。
3. 65歳以上の夫婦のみの無職世帯「家計の赤字は毎月いくら」?
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の場合、「実収入は24万4580円」となっています。
実収入から税金や社会保険料などを差し引くと、「手取りは21万3042円」。
消費支出は25万959円なので、「毎月3万7916円の赤字」です。
貯蓄などから不足分を補うにしても、物価高の影響で預貯金が目減りしやすくなっているため、不安に感じる人も多いでしょう。
4. まとめにかえて
今回は「世帯主が65歳以上の世帯」について、貯蓄額やその内訳、負債額などを見てきました。
平均的な家計の収支では、毎月の赤字が3万7916円になります。
物価高や低金利が続いているため、これまで貯めてきた貯蓄を取り崩して老後生活を続けることに負担を感じる人もいるでしょう。
物価高や低金利への対抗策の1つとしてNISA制度を利用する人が増えており、2024年3月末時点で60歳代〜80歳以上の「約758万人がNISA口座を保有」しています。
預貯金の利子からは20.315%の税金が差し引かれますが、NISA制度を利用すると資産運用で得た利益に対して非課税となるのがポイントです。
ただし、資産運用によって利益が期待できるぶんリスクが伴います。
資産運用を検討する場合は、生活防衛資金に手をつけるのではなく余剰資金をあてるようにしましょう。




