季節休みの中でも一番長い夏休み明けは不登校になる子どもも増えると言われています。親としては、長い休みが終わり「ようやく2学期がスタートする」と思っていた矢先に子どもが学校に行きたがらないという問題に直面すると、戸惑いと共に「どうすればよいか」と悩み、子どもが学校で疎外感を感じることが起きているのではと不安を感じるでしょう。
しかし、不登校は必ずしも人間関係のトラブルから起因しているとは限りません。
子ども本人も「上手く言えないけれどどうしても行けない」ということもあります。原因がハッキリしていればその問題に集中することができますが、理由が漠然としたものだと子どもや親の方も対応に苦労します。
そこで今回は、夏休み明けで我が子が学校に行きたがらない時、親としてどうすればよいのかを考えていきます。
1. 【不登校】不登校はある日突然やってくるわけではない
明日から学校が始まるのでその準備をしている時、「学校を休みたい」と子どもに言われた親としては寝耳に水で、驚くしかないでしょう。
「どうして休みたいのか」と親が聞いて、子どもがどのような言葉を返していくかは家庭によって異なるでしょう。ただ、親が子どもの休みたいという言葉を全否定して「怠けているだけだ」「体調不良でもないのに休むのはもってのほか」と返してしまうことは少なくありません。
不登校という言葉がないに等しかった昭和や平成初期に小学生や中学生時代を過ごしてきた親にとって、「単に嫌なことから逃げようとしている子」というイメージを持っている親もいます。
ジェネレーションギャップともいえる親と子の感覚の差が、子どもの「学校に行きたくない」と打ち明けた次の段階の行動に違いが出ていきます。
無理に行かせようとする親もいれば、担任の先生やスクールカウンセラーの先生に相談するなど子どもの気持ちに寄り添いつつ動き出す親もいます。また、夫婦間で責任のなすり合いをしたり、共働きやシングル世帯で忙しさもあり時間が取れず、思うように動き出せないという家庭もあります。
いずれにせよ、子どもは心の中で大きな不安を感じて「学校を休みたい」と訴えたことには様々なことが重なり「どうしても無理」というところまで到達しているのです。
そして、それは昨日今日思いついたことではなく、夏休み中にずっと考えて考えてたどり着いた子どもなりの答えだということを親として真正面から受け止めなければいけません。