1.2 年収130万円の壁

年収130万円の壁も、社会保険への加入が必要なラインです。

年収130万円を超えると、企業規模や週の労働時間などの適用要件にかかわらず社会保険に加入する必要があります。

以上から、年収の壁は世帯の手取りにかかわる問題です。

社会保険の適用要件は2024年10月から拡大されるため、年収の壁は扶養に入る人にとって重要なテーマとなっています。では、社会保険の適用要件がどのように拡大されるのか、解説しましょう。

2. 10月から変わる社会保険の適用要件

社会保険の適用要件は、2024年10月から拡大されます。現行の要件と、10月以降に拡大される新たな要件をそれぞれ確認しましょう。現行の適用要件は、以下のとおりです。

  • 従業員数が101人以上
  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 賃金が月額8万8000円以上
  • 2ヵ月を超える雇用の見込み有
  • 学生ではない

上記の要件を満たすと、社会保険への加入が必要です。

このうち、2024年10月からは従業員数の要件が101人以上から51人以上に緩和される見通しです。

2024年10月からは従業員数の要件が101人以上から51人以上に緩和

2024年10月からは従業員数の要件が101人以上から51人以上に緩和

出所:厚生労働省「社会保険適用拡大ガイドブック」

事業所の従業員数が101人未満で社会保険への加入が必要なかった人も、10月以降は社会保険への加入が必要な人もいます。

社会保険の加入要件は、2025年以降さらに拡大される見通しです。

では、2025年以降にはどのような改正を予定しているのか確認しましょう。