2. 年金がない高齢者であれば「生活保護」を受給できるの?
年金生活者の生活苦などがメディアで多く取り上げられている昨今、「老後は生活保護をもらった方がよさそう」「年金よりも生活保護の方が受給額が大きいのはおかしい」といった声も少なからずあります。
しかし、高齢者であれば生活保護を確実に受給できるわけではなく、生活保護を受給するには数々の条件があります。
生活保護の主な受給要件を以下の表から確認しておきましょう。
- 資産の活用:預貯金、生活に利用されていない土地・家屋などがあれば、売却などし生活費に充てる
- 能力の活用:働ける人はその能力に応じて働く
- あらゆるものの活用:年金や手当など他の制度で給付を受けることができる場合はそれらを活用する
- 扶養義務者の扶養:親族などから援助を受けられる場合は援助を受ける
生活保護を受給するにあたって、生活に利用していない土地がある人は売却しないといけないケース、あるいは資産価値が高い持ち家に住んでいる人は、その家を手放さなければならないケースなどもあります。
さらに、原則として生活保護を受ける際は、親や兄弟をはじめとする親族から援助を受けられるかどうかも調査されます。
親族内で生活に困窮していることが伝わるだけでなく、心配や負担をかけることもあるでしょう。