2024年7月31日、日本銀行は金融政策決定会合にて追加で利上げを行うことを決定しました。
これを受けて、預金金利の引き上げを行う金融機関も多く見られています。
これまでは「預金に預けていても利息がつかない」という状況が長らく続いていましたが、今後は貯蓄の取り組み方を見直すことで、効率よく資産を増やすことができるかもしれません。
しかし、貯蓄の状況は住んでいる都道府県によっても異なるようです。
本記事では、都道府県別の貯蓄状況や平均収入について解説します。
記事の後半では、元銀行員の筆者が見た「富裕層が取り入れている貯蓄への考え方」を紹介しますので、ぜひ家計を見直すときの参考にしてください。
1. 世帯あたりの家計資産が最も多いのは東京都
まずは、総務省が行った全国家計構造調査の結果から、1世帯あたりの家計資産に関するランキングを見ていきましょう。
- 1位:東京都4701万円
- 2位:神奈川県3787万円
- 3位:愛知県3489万円
- 4位:埼玉県3220万円
- 5位:奈良県3204万円
1位となったのは東京都で、1世帯あたり平均4701万円の家計資産を保有している結果となりました。
最も少ないのは沖縄県の1431万円で、1位の東京都と3000万円以上の差がある状況です。
ちなみに「家計資産」とは、預貯金などの金融資産だけでなく、土地や住宅などの資産も加えたものです。
TOP5を見ると首都圏が多くランクインしていることから、地価の高さも家計資産の金額に影響しているのかもしれません。
「貯蓄が多い」と聞くと、「所得も多いのだろう」というイメージを持つ人もいるでしょう。
では、年間収入と貯蓄額は比例しているのでしょうか。次の章で詳しく確認します。
2. 年間収入も東京都が最も多い
前述の総務省の調査から、都道府県別の年間収入について見てみましょう。
- 1位:東京都629万円
- 2位:神奈川県615万円
- 3位:愛知県613万円
- 4位:富山県612万円
- 5位:福井県608万円
1位は東京都の629万円で、こちらも東京都が最も多い結果となっています。
2位、3位も家計資産の結果と同様に神奈川県と愛知県がランクインしており、およそ収入と貯蓄は比例関係にあることが分かります。
ただし、4位、5位については家計資産のランキングと顔ぶれが変わっており、必ずしも「収入がたくさんあるから貯蓄ができる」というわけではないようです。
では、効率よく貯蓄に取り組むためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。
次の章では、元銀行員の筆者が見た「富裕層が取り入れている貯蓄への考え方」を紹介していきます。
3. 富裕層の特徴(1)資産の置き場所を考える
富裕層は自分の資産を目的に応じた場所に配置し、適切な分散を行っています。
最近では徐々に預金金利も上昇してきているものの、「預金利息だけで資産を増やせる」という水準ではありません。
資産を効率よく増やしていくためには、株式や投資信託などでの運用や万が一の際の備えなど、自分の資産を目的に応じて上手に振り分けることが大切です。
4. 富裕層の特徴(2)家計を正しく把握する
富裕層は家計を正しく把握する3/3
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富裕層と聞くと、「豪快にお金を使っている」というイメージがあるかもしれませんが、実は富裕層ほど家計のチェックを厳しく行っています。
適切な貯蓄に取り組むためには、「毎月どれくらいのお金が入って、どれくらいのお金が出ていくのか」ということをきちんと把握しておかなくてはなりません。
まずは、自分の家計の見直しを行い、「無駄な出費はないか」、「毎月どれくらいの金額を貯蓄に回せるか」ということをチェックしてみましょう。
5. 富裕層の特徴(3)税金対策に関心を持っている
日本の所得税は、所得が大きいほど税率が高くなる「累進課税」の制度が採用されています。
そのため、富裕層は税金の負担を抑える対策に高い関心を抱き、普段から積極的に税制に関する情報収集を行っています。
会社員の場合は税金が源泉徴収されるため、「どれくらいの税金を納めているのか」ということがピンとこないかもしれません。
しかし、税金対策に取り組むことで手取り額が増え、その分家計にも余裕が生まれる期待があります。
たとえば、iDeCoや生命保険料控除などは誰でも取り組みやすい制度ですので、税金対策の一環として取り入れてみるのもよいでしょう。
6. 貯蓄への取り組み方を見直してみよう
適切に貯蓄に取り組み、資産を増やしていくためには、まず自分の家計の収支を正しく把握することが重要なステップです。
最近では金融機関口座と連携できる家計簿アプリなどもありますので、そうしたサービスを活用してみるのもよいでしょう。
参考資料
- 総務省統計局「2019年全国家計構造調査」
- 日本銀行「2024年7月金融政策決定会合での決定内容1:金融市場調節方針の変更」
- 総務省「2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果 結果の要約」
椿 慧理