2. 8月15日に年金「約45万円」が支給される標準夫婦とは
2023年度の年金額の例を参考にした場合、8月15日の年金支給日に「約45万円」受け取れる夫婦がいますが、「なぜ45万円も?」と思った方もいるかもしれません。
年金支給は偶数月の15日に行われ、近日であれば8月15日に「2ヶ月分」の振り込みがされます。
つまり、厚生労働省が提示する標準的な夫婦の場合「22万4482円×2ヶ月分」が支給されるため、約45万円受け取れることになるのです。
支給日に「約45万円も年金がもらえる」と聞くと、「多い」「羨ましい」と思うかもしれませんが、これは夫婦二人分の2ヶ月分であるため、月額の一人分に換算するとそこまで多い金額とも言えません。
さらに気をつけたいポイントとして、約45万円は手取り額ではないため、実際にはここから税金や保険料が天引きされて支給されます。
額面が約45万円であっても、実際の生活費に使える金額はこれよりも少ないため注意しましょう。
実際に使える振込額を確認したい場合は、年金振込通知書で確認が可能です。
なお、厚生年金の加入期間や夫婦の公的年金の加入状況によって、受け取れる金額が変わってくるため、より詳細な金額を知りたいという方は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を確認しましょう。
3. 実際の「厚生年金」と「国民年金」の平均支給額はいくら?
前章でお伝えした年金額の例は、あくまでモデルケースの一例であるため、全員がその金額を受け取れるわけではありません。
では、実際の「厚生年金」と「国民年金」の平均支給額はいくらなのでしょうか。
厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均月額は「14万3965円(※国民年金部分も含む)」で、男性は「16万3380円」、女性は「10万4686円」となっています。
3.1 厚生年金の月額
厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数は下記のようになっています。
- 1万円未満:9万9642人
- 1万円以上~2万円未満:2万1099人
- 2万円以上~3万円未満:5万6394人
- 3万円以上~4万円未満:10万364人
- 4万円以上~5万円未満:11万1076人
- 5万円以上~6万円未満:16万3877人
- 6万円以上~7万円未満:41万6310人
- 7万円以上~8万円未満:70万7600人
- 8万円以上~9万円未満:93万7890人
- 9万円以上~10万円未満:113万5527人
- 10万円以上~11万円未満:113万5983人
- 11万円以上~12万円未満:103万7483人
- 12万円以上~13万円未満:94万5237人
- 13万円以上~14万円未満:91万8753人
- 14万円以上~15万円未満:93万9100人
- 15万円以上~16万円未満:97万1605人
- 16万円以上~17万円未満:101万5909人
- 17万円以上~18万円未満:104万2396人
- 18万円以上~19万円未満:100万5506人
- 19万円以上~20万円未満:91万7100人
- 20万円以上~21万円未満:77万5394人
- 21万円以上~22万円未満:59万3908人
- 22万円以上~23万円未満:40万9231人
- 23万円以上~24万円未満:27万4250人
- 24万円以上~25万円未満:18万1775人
- 25万円以上~26万円未満:11万4222人
- 26万円以上~27万円未満:6万8976人
- 27万円以上~28万円未満:3万9784人
- 28万円以上~29万円未満:1万9866人
- 29万円以上~30万円未満:9372人
- 30万円以上~:1万4816人
厚生年金は加入期間や納付額によって年金額が大きく変わるため、受け取れる年金額にバラつきが生じています。