2. 富裕層の定義と日本での人数はどれくらい?
では、実際に日本に富裕層はどれくらいいるのでしょうか。
まず、クレディ・スイスの「グローバル・ウェルス・レポート 2021」によると、日本で100万米ドル以上をもつ成人の人数は以下の通り。
- アメリカ:2195万1000人(39%)
- 中国:527万9000人(9%)
- 日本:366万2000人(7%)
- ドイツ:295万3000人(5%)
- イギリス:249万1000人(4%)
- フランス:246万9000人(4%)など
日本はアメリカ、中国についで3位で、約366万人います。
次により詳しく、野村総合研究所が公表している「マーケットの分類」を参考富裕層についてみていきましょう。
世帯の保有する金融資産(預貯金・株式・債券・投資信託・保険など)の合計額からローンなど負債を差し引くと「純金融資産保有額」を割り出すことができます。
この純金融資産保有額をベースに総世帯を5段階にランク付けしたものが「マーケットの分類」です。
2.1 マーケットの分類(世帯の純金融資産保有額)
- 超富裕層(5億円以上):8.7万世帯/97兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):124.0万世帯/236兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):341.8万世帯/255兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):712.1万世帯/310兆円
- マス層(3000万円未満):4215.7万世帯/656兆円
純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」、5億円以上の「超富裕層」を合わせると132.7万世帯となりました。
つまり、資産1億円以上の世帯の割合は以下のようになります。
132.7万世帯 ÷ 5402.3万世帯 = 2.45%
およそ50世帯に1世帯になりますね。日本でも一定数の富裕層がいるとわかります。
3. まとめにかえて
クレディ・スイスの調査では、2025年に向けて日本の富裕層は541万人増えると推計されています。
私たちがいきなり富裕層になるのは難しいですが、一方で着実に資産を増やす人もいます。
まずは富裕層の考え方を少しずつ生活に取り入れてみるのもいいでしょう。
参考資料
荻野 樹