4. 「住民税非課税世帯」はシニア世帯の何割くらい?
住民税非課税世帯について、具体的な条件が「所得が一定以下の場合」というのは先述の通りです。
実際に、どれくらいのシニア世帯が該当するのでしょうか?
厚生労働省が発表した「令和5年国民生活基礎調査」のデータを見ていきます。
- 60歳代:21.7%
- 70歳代:35.9%
- 80歳代:52.5%
- 65歳以上:38.1%
- 75歳以上:49.1%
このデータから、年齢が上がるにつれて住民税非課税世帯の割合が増える傾向があることがわかります。
たとえば、65歳以上のシニア世帯では、約4割が住民税非課税世帯に該当します。さらに、80歳代になると、その割合が半数を超えてしまうんです。
ここでのポイントは、たとえ年金収入があっても、その額が一定以下なら住民税は免除されることです。
年金収入は「雑所得」として扱われますが、公的年金には「公的年金等控除」が適用されます。この控除額が給与所得控除より高めのため、低く見なされやすくなっています。
結果として、多くのシニア世帯が住民税非課税世帯に該当するのでしょう。